書評ブログ

藤井孝一『40歳からのワークシフト』(知的生きかた文庫)

藤井孝一氏は、経営コンサルタントで、株式会社アンテレクト代表取締役だ。自らの起業体験をもとに、「ビジネスパーソンが会社を辞めずに、おカネをかけずに、低リスクで起業する」 という、まったくく新しい「週末起業」を提唱して一躍、時の人となった。

 

本書は、40歳代になると「できる人」の条件が変わり、会社で求められる仕事も変わることから「ワーク・シフト」を行うことを提唱している書だ。

 

40歳代のビジネスパーソンはもちろん、もっと若い世代にも大いに参考になるし、50歳代、60歳代の人々にも数多くの示唆を与えてくれる。

 

40歳代は、子どもの教育や親の介護、住宅ローンなどの資金問題など、プライベートな問題が一気に押し寄せる時期でもある。仕事のやり方、働き方を変化させるというより、「進化」 させるための方法を考える必要がある。

 

人生をより力強く、快調に走り続けていくための 「ワーク・シフト」 を行うのが、本書が提唱する40歳代の課題解決法だ。本書の構成は以下の通りだ。

 

1.考え方と行動 : 40歳からは、「できる人」 の条件が変わる
2.環境と人間関係 : 40代は、「足し算」 ではなく 「かけ算」 で仕事せよ
3.教養と人間力 : 次の 「上のポジション」 に行ける人、行けない人
4.習慣とライフスタイル : 組織の ” 悪しき習慣 ” に染まらないために
5.目標と人生設計 : 貯蓄、投資、起業 ・・・ これだけは知っておく

 

以上の5つの観点から、40代は仕事のやり方や働き方をシフト・チェンジすることを本書は説いている。40代にふさわしい資質・能力とは何か、本当のリーダーの役割は何か、会社組織とどういう関係を築くべきなのか、10年後の将来像をどう描いていけばいいのか、などの答えが本書にはある。

 

また、藤井氏は本書の中で、以下の書籍を繰り返し引用して推薦している。

 

1.アダム・クラント 『Give & Take ー 「与える人」 こそ成功する時代』 (三笠書房)
2.リンダ・グラットン 『ワークシフト』 (プレジデント社)
3.レイ・オルデンバーグ 『サード・プレイス』 (みすず書房)

 

いずれも現代の特徴を先取りして整理している名著だ。いずれ、このブログでも採り上げて要約と考察を紹介していきたい。

 

情報通信革命により、時代が大きく、急速に変化しつつある現代、本書は40歳代のみならず、すべての世代のビジネスパーソンにとって、ぜひ読んでおきたい一冊だ。心から推薦したい。