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大橋巨泉が選んだ『366日命の言葉』とは?

2013年10月にベスト新書の出版で、名司会者でセミリタイアによる「海外ひまわり生活」で知られる大橋巨泉さんが選定した『366日命の言葉』という各命日ごとの「珠玉の言葉集」が世に出ました。

 

大橋巨泉さんは、1934年東京生まれなので、当時の年齢で80歳間近か、成人後60年生きているという世代です。その間、戦争のための皇民化教育を受け、敗戦による価値観の転換も経験しました。

 

そうした世代の大橋さんが選んだ、366日誰かの命日にあたる日付ごとに、その人の遺した「言葉」が紹介されている、こちらの本を紹介します。

 

大橋巨泉『366日命の言葉』(ベスト新書)

 

この本は、1月1日から命日の日付順に366の言葉が紹介されています。私が感銘を受けた「言葉」を日付順にて以下の紹介します。

 

 

1.01月16日「生者は死者の為に煩わさるべからず」(梅原龍三郎/洋画家)
2.02月11日「良識はこの世で最も公平に分配されているものである」(ルネ・デカルト/仏哲学者)
3.02月25日「東風吹かば 匂いおこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな」(菅原道真/政治家・歌人)
4.03月10日「みんなちがって、みんないい」(金子みすゞ/詩人)
5.03月22日「そうか、君はもういないのか」(城山三郎/作家)

 

6.04月23日「時というものは、それぞれの人間によって、それぞれの速さで走るものなのだ」(シェイクスピア/劇作家)
7.05月02日「私はいかに生きるかと思っている間、いかに死ぬかについて学んでいた」(レオナルド・ダ・ビンチ/天才)
8.05月06日「これは法事のためなり、何ぞ身命を惜しまん」(鑑真/唐の僧)
9.05月19日「神仏を尊び、神仏を頼まず」(宮本武蔵/剣豪)
10.05月21日「人の一生の幸せも災いも自分から作るものだ」(野口英世/医学博士)

 

11.06月18日「仕事が楽しみなら人生は楽園だし、仕事が義務なら人生は地獄だ」(マクシム・ゴーリキ/露作家)
12.06月19日「石橋どころか二重橋でも叩いて渡る」(竹下登/政治家)
13.06月27日「完全な人間なんていない」(ジャック・レモン/米俳優)
14.07月24日「人生は一箱のマッチに似ている、重大に扱うのはばかばかしい、重大に扱わなければ危険である」(芥川龍之介/小説家)
15.08月07日「転ぶな、風邪ひくな、義理を欠け!」(岸信介/政治家)

 

16.08月13日「貧乏人は麦を食え!」(池田勇人/政治家)
17.08月25日「これが人生か、さればもう一度」(フリードリッヒ・ニーチェ/哲学者)
18.08月30日「負ける人がいなかったら勝者は生まれない」(山口瞳/作家)
19.09月19日「糸瓜咲て 痰のつまりし 仏かな」(正岡子規/俳人・歌人)
20.10月18日「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」(トーマス・エディソン/発明家)

 

21.10月22日「汚れちまった悲しみに」(中原中也/詩人)
22.10月24日「人間の最も立派な所有物、最も尊い宝は、自尊心である」(ジャッキー・ロビンソン/MLB黒人選手)
23.11月30日「感情をこめて描かれた肖像画はすべてその画家の肖像であって、そこに座っているひとではない」(オスカー・ワイルド/アイルランド作家)
24.12月02日「大投手などとおだてられて、いい気になっていたワシがあほやった」(沢村栄治/プロ野球投手)
25.12月18日「人は敗れたゲームから何かを学びとる、私は勝った試合から教わったことはない」(ボビー・ジョーンズ/名ゴルファー)

 

 

これらの「言葉」の選定には大橋巨泉さんの「想い」がかなり入っています。大橋さんの「生き方」を「心の師匠」としてきた私にとって、共通する感銘を受ける「言葉」が数多くあります。

 

上記の25の「言葉」はそんな中からさらに選りすぐった、現在の私にとって最も「心に響く言葉」です。皆さんも本書の中に数多くの「座右の銘」にしたい「言葉」が見つかるでしょう。ぜひ一読をお薦めします。

 

では、今日もハッピーな1日を!