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南雲吉則『50歳を超えても30代に見える生き方』(講談社プラスアルファ新書)

南雲吉則氏は、50歳超えにもかかわらず、30代に見える若々しい風貌を獲得したとして、時の人だ。もともと不摂生な医師だったらしい。

 

その秘訣は、食事の内容と生活習慣の改善のみで、お金は殆どかからないものばかり。むしろ食べる量が減るので節約になる。「ドカ食い」は、とにかく良くないらしい。

 

食生活や生活習慣は、大病でもしない限り、大人になってから変えるのは難しい。しかし、25キロの減量と、早寝早起きの生活習慣で、見事にアンチエイジングを成功させた著者の体験は説得力がある。

 

本書では、まずお腹いっぱい食べないことが大切だという。腹6分目という徹底ぶりだ。そして、何よりも空腹になって、お腹がグーッと鳴ってから、ゆっくりと食べることだ。

 

肥満や中年太りの人には、この空腹の感覚が無く、いつも間食で何かを口にしてしまうという。私も、お腹をグーッと鳴らすことが最近は少なく、そう言えば小学生の頃はよくあったのを思い出した。

 

本書にならって炭水化物(具体的には、1回に食べる、ごはんやパンの量)を減らし、満腹にしないで次の食事まで間を開けることを徹底する生活習慣に改めてみた。

 

すると確かに、お腹がグーッと鳴るということが頻繁に起こる。この感覚が大事なのだ。あとは夜9時以降は食べないこと。寝る直前の3時間は食事は御法度だ。11時に寝るなら食事は8時まで。

 

就寝前の食事禁止は、朝食前の空腹感につながって調子がいい。朝食が気持ちよく摂れて、しかも腹8分目以下にすると昼食前もお腹がグーッと鳴っていい。

 

そうした直生活を続けていると、つねに感じていたお腹の張りがなくなり、ウエストも締まってきた。体重も徐々に落ちて、適正体重に近づいてくる。ここまで食生活が大切だと思わなかった。

 

本書の記述は少し大げさな感じも受けるが、やってみると時間を置かずに効果が現れる。特別なお金がかからないのがいいところだ。

 

本書は、心のアンチエイジングにも言及していて、「死を覚悟して生きる」のがいいそうだ。人生100年計画というコンセプトは確かにいい。

 

早寝早起きにより体内時計のリズムを整え、自然の摂理に従って、無理なくゆっくり噛んで食べて、心穏やかに生活する。アンチエイジングはまさにそうした生活習慣が王道だろう。

 

暴飲暴食で不摂生だった医師の著者が一念発起して実践した生活習慣の改善によるアンチエイジングの真髄が本書には込められている。

 

健康と長寿を目標とする、すべての多忙なビジネスパーソンに、ぜひ本書の一読を薦めたい。