書評ブログ

『仕事は名刺と書類にさせなさい』

一瞬で「頼りになるやつ」と思わせる、売り込まなくても仕事の依頼がどんどん来る、という実践的なノウハウを伝授する人がいます。「目立つが勝ち」のバカ売れ営業術を提唱する中山マコトさんです。

 

今日紹介するのは、フリーランス成功実現アドバイザー中山マコトさんが「ラクに稼ぎたい人が真っ先にやるべきこと」を指南したこちらの本です。

 

中山マコト『仕事は名刺と書類にさせなさい』(講談社+α文庫)

 

この本は、独立後「お客様ゼロ」の状態から2週間で顧客開拓を行い、手取り収入(=利益)870万円を達成した中山さんの成功の秘訣である「目立つ技術」を具体的・実践的に披露した書です。

 

まず中山さんは、「目立つ技術」基本の考え方として以下の4点を挙げています。

 

 

1.一番大事にしているのは、「恩を感じさせる!」ということ
2.それから、「気の利いたおせっかい!」
3.そして、「珍しがらせる!」
4.さらに、「楽しませる!」

 

 

確かに、相手の注意を惹き、目立たせるには大切な姿勢でしょう。中山さんは、「とにかく楽しく!」がベースだと言います。そのためには、あなたの好きなこと、得意分野でアドバンテージをとるやり方を見つけていきましょう、ということです。

 

本書の構成は、最初に基本的な考え方を述べた後に以下の「目立つ技術」7つのポイントに沿って展開されています。

 

 

1.「自分名刺」で話のきっかけをつくりまくる
2.「目立つ書類」に営業させる
3.「面白MAP」で相手を引きつける
4.「気の利いたおせっかい」で恩を売る
5.「楽しませるしかけ」で相手を釣る
6.「ちょっと変わったやつ!」と思わせる
7.「感動」を与え、自分のファンにする

 

 

まず大切なのは「自分名刺」で、以下の2大メリットを意識することがポイントだと著者は言います。

 

1.「話題提供」すなわち、「話のネタ」を作ること
2.「理解促進」すなわち、あなたが何をする人か、仕事に対する考え方を理解してもらうこと

 

とくにユニークな肩書やキャッチフレーズは相手の注意を惹き、「話のきっかけ」づくりになります。「自分キャッチフレーズ」を作るには次の3つの質問が有効です。

 

1.なぜ私(の会社)を選んだのか?
2.私(の会社)に頼んで、どんなメリットがあったのか?
3.私(の会社)に頼んで、ワクワクしたことは何か?

 

この質問をお客様やクライアントにしてみて、返ってきた答えからあなたの特徴や強みを導き出すのが効果がある、ということです。

 

それから、「携帯電話番号」ではなく、「移動オフィス」という表示を使うと評判がいい、など細かなノウハウも本書には満載です。また、名刺の裏側には「アクティブ履歴」を入れるとインパクトがあります。

 

普通の経歴を羅列するのでは目立たないので、それぞれの職歴で自分が何を成し遂げてきたのかを具体的にアピールして現在の仕事に活かしていることを伝えていくことです。

 

「アクティブ履歴」の作り方のポイントは以下の4点です。

 

 

1.何を作ったか、生み出そうとしたかを具体的に書く
2.できるだけわかりやすく、一部専門用語は入ってもよい
3.何をどのくらいの期間で成し遂げたか、具体的な数字を書く
4.独立・起業した場合は、志が伝わる内容にする

 

 

とくに自分を「専門家」に見せることが大切です。できるだけ、「世界にひとつだけ」と言えるような「尖った」特徴を持つ「専門家」です。

 

そのほかに、「自分案内の冊子」「面白MAP」など、中山さんの目立つためのアイデアがたくさん出てきます。全ては書き切れないので、最後にひとつだけ、最も印象に残った「ヒストリーカード」を紹介します。

 

これは、著者の『マイスタイル起業』でも紹介されていますが、ハガキ大のサイズで、チラシの役割を果たす「自分の分身」です。これを渡して読んでもらえれば、自分がどういう経緯と志で起業し、「誰に何を提供する専門家」なのかが分かるものです。

http://bit.ly/1FYlfJi

 

肩書、キャッチフレーズ、アクティブ履歴などのストーリーを入れて、最後にきちんとコンタクトをとる方法として連絡先を明記すること、これが「ヒストリーカード」のエッセンスです。私もぜひ活用してみようと考えています。

 

皆さんも独立起業した後の集客や顧客開拓について、最も大きな悩みではないかと思います。そんな方に実践的なヒント満載の本書をぜひ推薦します。

 

では、今日もハッピーな1日を!