「一切暗記せずに生きた英語表現をマスターできる!」と提唱している本があります。
本日紹介したいのは、英語学習の継続と習得に関する書籍では定評のある西澤ロイさんが書いた、こちらの新刊書です。
西澤ロイ『頑張らない英会話フレーズ』(あさ出版)
この本は、TOEIC満点獲得者の著者が、あなたがすでに知っている25の動詞と5つの前置詞で、約300通りの表現(フレーズ)が身につくように工夫された書です。
とくに従来はボキャブラリーは暗記するもの、といった感覚を持っていた方には、「目からうろこ」の内容で、頑張って暗記することなく、自然と身についていくところが特徴です。
本書は以下の4部構成から成っています。
1.鍵はボキャブラリーを「深める」こと
2.基本動詞や前置詞はこうやって理解する
3.in ⇔ out が持つ英語ならではの感覚
4.英語感覚のスイッチを、off から on にしよう
本書の結論とまとめがまず冒頭に出てきます。著者の西澤ロイさんは、英語学習者の2人に1人がが英語嫌いになって脱落してしまうのを何とか防げないか、という情熱を持って何冊も本を書かれています。
この本も、そうした問題意識と情熱を持って書かれていて、「英語感覚」や「単語の持つイメージ」を理解できるように随所に分かりやすい解説が出てきます。
こうした感覚が実はネイティブが持っている感覚で、子供が英語を習得していくときにスムースに進む原因でもあります。
本書のもうひとつの特徴は、物語風に「読み物」として楽しく気軽に読めてしまう、という点です。もともと誰でも知っている動詞を25採り上げているので、興味が湧きますし、「深堀り」の内容が面白いです。
例えば、本書で解説している、各動詞が持っている「コア」の感覚(イメージ)について、いくつかを以下に紹介します。
◆ have ; 「なわばり」という感覚
◆ go ; (今いるところから)離れて行く、という動き
◆ come ; (今いるところに)向かってくる、とくに「良い変化」のニュアンス
◆ put ; どこかの場所で静止した状態に移動(変化)させる
◆ take ; 手で掴む、自分のものにする
◆ look ; 目を動かす、視線を向ける
◆ see ; 目に入る、見える
◆ make ; (手を加えることで)作る、(存在しなかったものを)生み出す
◆ hold ; 一時的におさえておく
ほかにもまだまだ本書では解説が出てきますし、動詞だけでなく、主要な前置詞5つの「コア」(=感覚、イメージ)についても興味深い説明が続きます。
興味を持った方はぜひ、本書を「読み物」として読んでいただきたいです。上記に挙げた動詞の解説の中では、「come」の持つイメージとして、「良い変化」のニュアンスという表現は、言われてみれば確かにその通りだと納得できました。
例えば、「Dreams come true.」など、come はよい変化の時に使う単語だという感覚です。
また、「hold」の「一時的におさえておく」というイメージも、「会場をずっとおさえておくから、イベントなどを開催する」という表現で使うのだ、と理解できました。
そのほかにも、読んでいて「なるほど」と感心するような解説がどんどん出てきて刺激を受けます。確かにこれだったら、単語の持つ意味を苦労して(頑張って)暗記しなくても応用が効きます。
やはり著者の西澤ロイさんが言うように、「コア」のイメージ(感覚)をしっかりと掴んでおくことが重要でしょう。
私は、40代半ばからビジネス英語の本格学習を始めて、苦労しながら10年後の54歳でTOEIC955点の自己最高得点を更新しましたが、もっと早く本書が読めたなら、上達のスピードはずっと早まった気がします。
また、本書を読んでいて、私がこれまで読んできた英語学習本や参考書として、よく似たコンセプトの書は、大西泰斗&ポール・マクベイさんが書いた『英単語イメージハンドブック』(青灯社)があると感じました。
こちらの本も大変な人気です。また、この本の前に出版されたネイティブスピーカー・シリーズも多くの英語学習者に読まれ、そのうち何冊かは本書でも参考文献として紹介されています。
最後に、本書はシリーズ4作目となりますが、これまでのシリーズ前作となる3冊を以下に紹介しておきます。
あなたも本書を読んで、基本動詞や前置詞の「コア」のイメージ(=感覚)をつかむことで、頑張らなくても英会話ができるようになってみませんか。
速読法・多読法が身につくレポート 『年間300冊読むビジネス力アップ読書法「17の秘訣」』 を無料で差し上げます。ご請求はこちらをクリックしてください!
https://jun-ohsugi.com/muryou-report
では、今日もハッピーな1日を