「自分を成長させる本の読み方がある」と提唱している本があります。本日紹介するのは、読書家兼心理カウンセラーの久保木裕常さんの書いた、こちらの書です。
久保木裕常『読書の方法 – 自分を成長させる本の読み方』(きずな出版)
この本はまず、「これまでの読書の3つの常識」を以下のように述べています。
1.最初から読まないといけない
2.全部読まないといけない
3.すべてを知らなければいけない
実は読書とはそういうものではなくて、「もっと自由に本とつき合ってみませんか。」と著者は呼びかけています。「これからの読書の3つの常識」として、以下のように提唱しています。
1.面白そうなところから読む
2.必要なところだけ読む
3.1つ知ったらそれ以上読まない
著者の久木田さんは、30年間で6000冊を読破し、全国で読書会を開催しています。もともとは人間嫌いだったということですが、本のチカラを活用した結果、以下のようなことができるようになりました。
◆ フェイスブック『本が好き!倶楽部』に集った1万6000人
◆ バーチャル読書会『10000冊読書会』に参加した1000人
◆ リアルな読書会で出会った1000人
◆ ユーチューブ『よむタメ!』の視聴者のべ10万人
たくさんの「本好き」とつながった結果が以上のような成果になりました。読書が苦手な人が本を活用できるようになる、決まったジャンルしか読まない人が違うジャンルを楽しめるようになる、1人で読む人がみんなで読む面白さに気づく。
読み方のステージを上げるために必要なのは、上記に紹介した「これからの読書の3つの常識」だ、ということです。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.本の選び方 ~ 何を読むか
2.本の見つけ方~無理に読もうとしなくていい
3.読書の目的~何のために読みたいか
4.読書の効果~本から受けとること
5.本を活用する~本は読むだけで終わらない
6.読書会を開こう~自分以外の人の読み方を学ぶ
7.読み続ける力~1冊だけ、1回だけではもったいない
本書には、自分を成長させるための「読書の方法」が、具体的にステップを踏んで書かれています。
本を読むことで、たくさんの世界、たくさんの価値観に出会えます。本を読むという行為は、あなたの世界を広げるという行為だ、と著者は言います。
いろいろな考えを受けとめ、選択肢を広げることで、あなたの可能性が広がります。そして久保木さんは次のように語ります。
「僕は、共感できる人やものごとが増えていくことこそが、人間の成長だと考えています。」
共感する範囲が広がるとどうなるか。それぞれの考えを否定することなく、より高い視点から、より広い視野からものごとを見ることができるようになり、双方が納得できる第三の問題解決策を生み出せるでしょう。
本書では、「本を読む目的」が最も大切だ、と述べられています。大きく以下の4つの目的があります。
1.楽しみのために読む
2.情報を得るために読む
3.知識を深めるために読む
4.自分の成長のために読む
この中で、とくに3番目の「知識を深める読書」を続けていると、「編集能力」が磨かれる、という記述に、私は感銘を受けました。
「編集能力」とは、目の前にある情報が、全体の中でどのような位置づけにあるのか、さまざまな物事のつながりを理解する能力のことで、最適な情報を最適なカタチで編集する能力が磨かれる、ということです。
もうひとつ興味深かった本書の指摘は、本を仕事で活用することで得られる、以下の3つのメリット 「SAK」 です。
1.「S」(=Skill); スキル、技術
2.「A」(=Attitude); 態度、あり方
3.「K」(=Knowledge); 知識
スキル(S)は仕事の成果に直結し、あり方(A)が変わることで仕事のクオリティが高くなります。また、知識(K)を深めることで編集能力が高まり新しいものを生み出します。
最後に、共感をベースにした多読ができる「マルチリーディング読書会」を開く7つのステップが紹介されています。
1.準備
2.出会いをつくる
3.ウォーミングアップ
4.マルチリーディング
5.気づきを深める
6.ベイビーステップ
7.スピーク&リッスン
興味のある方は、ぜひ本書を読んで詳細を理解していただきたいと思います。
「読書」と「行動」は変化の両輪で、読書で得た知識を行動に移したとき、世界が変わり始めます。「人生を変える読書をしよう!」というのが、本書が最も伝えたかったことでしょう。
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では、今日もハッピーな1日を!