「市場に勝とうとするな。市場に負けないことこそが、長期投資の最大の成功法則である」― 投資の世界で半世紀以上にわたり支持され続けてきたレジェンドが、個人投資家のために書き下ろした究極の資産形成ガイドです。

本日紹介するのは、イェール大学卒業後、ハーバード・ビジネス・スクールで最優秀MBAを取得し、ニューヨーク大学でPh.D.を取得。米国公認証券アナリスト協会会長、バンガード取締役などを歴任し、『敗者のゲーム』の著者として世界的に知られる機関投資家向け経営戦略コンサルタント、チャールズ・エリスさんが書いた、こちらの書籍です。

チャールズ・エリス『チャールズ・エリスの超長期投資入門 「お金」の不安を安心に変える法則』(日本経済新聞出版)

 

本書は、投資の専門知識がなくても実践できる「超長期投資」の原則を解説し、老後資金への不安を安心へと変えるための資産形成と資産活用の考え方を示した一冊です。

この本の冒頭で著者は、多くの投資家が「市場に勝つこと」を目指して失敗する一方で、「市場に負けないこと」を目指した人こそが長期的な成功を手にしていると述べています

本書は以下の11部構成から成っています。

1.複利と時間の大きな力

2.節約と貯蓄が何より大事

3.投資環境は変化し続ける

4.素晴らしい贈り物―インデックスファンドとETF

5.運用手数料などのコストと税金をもっと抑えよう

6.行動経済学の教え

7.資産の全体像を把握しよう

8.債券に投資する理由

9.適切な支出計画を立てよう

10.年金受給を遅らせ、あと数年働こう

11.あなただけの長期投資計画を立てよう

 

本書の前半では、資産形成の土台となる考え方について解説されています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 投資成功の最大の味方は複利と時間である

◆ 資産形成の出発点は節約と貯蓄習慣にある

◆ 将来の市場を正確に予測することは誰にもできない

◆ 個人投資家の最適解はインデックスファンドとETFである

◆ 手数料と税金を抑えることが長期リターンを大きく左右する

 

この本の中盤では、投資家が陥りやすい失敗や心理的な落とし穴について説明されています。主なポイントは次の通り。

◆ 投資最大の敵は市場ではなく自分自身の感情である

◆ 行動経済学は投資判断の誤りを理解する助けになる

◆ 資産は個別商品ではなく全体最適で考える

◆ 株式だけでなく債券にも重要な役割がある

◆ 市場の変動に一喜一憂しない姿勢が必要である

 

本書の後半では、人生100年時代の資産活用と老後設計について具体的な提言がなされています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 資産の全体像を把握しよう(自宅や年金も安定資産)

◆ 適切な支出計画を立てよう

◆ 年金受給開始を遅らせ、あと数年働こう

◆ 年金をいつから受け取るか、どこまで働き続けるかは人生で最も重要な投資判断

◆ 自分自身に合った長期投資計画を持つことが重要である

 

本書を読んでとくに印象に残ったのは、「投資とは才能を競うゲームではなく、ミスを減らすゲームである」という考え方です。

エリス氏は長年にわたり機関投資家や富裕層に助言を行ってきましたが、その経験から導き出した結論は驚くほどシンプルです。市場平均を上回ろうとするのではなく、市場全体の成長を取り込むことに集中する。そして余計な売買を避け、コストを抑え、長期間保有する。この地味な方法こそが最も成功確率の高い投資法だというのです。

また、本書は資産形成だけでなく、退職後の資産活用についても丁寧に解説しています。年金受給の考え方や資産の取り崩し方まで踏み込んでおり、まさに人生後半のマネープラン全体を俯瞰できる内容になっています。

新NISAを活用して資産形成を始めた方はもちろん、定年後の資産運用や取り崩しを考え始めた方にも非常に参考になる一冊です。とくに「投資は難しい」と感じている人ほど、本書のシンプルな原則に大きな安心感を得られるでしょう。

YouTubeチャンネル「大杉潤のYouTubeビジネススクール」でも、資産形成、長期投資、定年後のお金、人生100年時代の生き方について発信しています。ぜひチャンネル登録をしてご覧ください。

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では、今日もハッピーな1日を!【4122日目】