「103万円の壁」とは、いったい何なのか。そして、日本の所得税制は本当に公平なのでしょうか。
私たちは毎月の給与から税金を引かれていますが、その仕組みや問題点をきちんと理解している人は意外と多くありません。
本日紹介するのは、1974年神奈川県横浜市生まれ、青山学院大学法学部教授(税法)、同大学大学院法学研究科ビジネス法務専攻主任、鳥飼総合法律事務所客員弁護士である木山泰嗣さんが、日本の所得税制度を基礎から解説し、その課題を明らかにした一冊です。
木山泰嗣『ゼロからわかる日本の所得税制 103万円の壁だけでない問題点』(光文社新書)
本書は以下の9部構成から成っています。
1.わたしたちの税金はどのように決められるのか
2.所得税はどのように計算されるのか
3.「103万円の壁」問題の本質は何か
4.サラリーマンにも経費の控除がある?
5.所得控除を制限する税制のトレンドは妥当か?
6.大学生の親の扶養控除はどう変わったのか
7.給与所得者の退職金課税は優遇され過ぎなのか?
8.累進税率が再び引き上げられることはあるのか?
9.復興特別所得税と防衛費増税
本書の前半では、所得税の基本的な仕組みが整理されます。税制は複雑ですが、基本的な仕組みを理解することでニュースの見方が大きく変わります。主なポイントは以下の通りです。
◆ 所得税の基本構造
◆ 所得税の計算方法
◆ 税金が決まる仕組み
◆ 租税法律主義という原則
◆ 日本の税制の特徴
この本の中盤では、いわゆる「103万円の壁」問題の本質が解説されます。103万円の問題は単なる「壁」ではなく、所得税制度の根本的な構造に関わる問題だと指摘します。主なポイントは次の通り。
◆ 「103万円の壁」は本当に壁なのか
◆ 基礎控除という制度の意味
◆ 配偶者控除の仕組み
◆ 所得控除の本来の役割
◆ 生活費控除という考え方
本書の後半では、日本の所得税制の課題と今後の方向性が論じられます。税制は単なる財政の問題ではなく、「健康で文化的な最低限度の生活」を支える制度でもあります。主なポイントは以下の通りです。
◆ 控除制度に対する所得制限の拡大
◆ 退職金課税の優遇問題
◆ 累進税率の課題
◆ 防衛費増税と付加税
◆ 税制と国民生活の関係
近年、「年収の壁」や増税の議論が続くなかで、税制を正しく理解することはますます重要になっています。
私自身も資産形成や家計のテーマを扱う中で感じるのは、「税金を知ること」が経済リテラシーの基本だということです。ニュースで話題の税制問題を深く理解したい方におすすめの一冊です。
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では、今日もハッピーな1日を!【4030日目】