「ため込むばかりでなく、元気なうちにお金を効率よくどう使うか──」そんな視点から、人生の終わりに“ちょうど資産ゼロ”を目指す、新たなライフプランの哲学を提唱している本があります。
本日ご紹介するのは、ファイナンシャル・プランナー(CFP®認定者)、社会保険労務士、経済エッセイストとして幅広く活動し、社会保障審議会の企業年金・個人年金部会委員や国民年金基金連合会理事なども務める専門家であり、『フリーランス大全』『妻のお金 新ルール』『私の老後のお金「答え」をください!』など多数の著書を持つ井戸美枝さんが著した、こちらの書籍です。
井戸美枝『ゼロ活 ~ お金を使い切り、豊かに生きる!』(扶桑社)
この本は、人生の終わりに資産をゼロにする「ゼロ活」を提案し、平均寿命と健康寿命をもとに「使い切る資産計画」を逆算することで、後悔のない豊かなセカンドライフを実現するための考え方と実践方法をまとめた一冊です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.お金を使い切る幸せとは?
2.自分の好きを見つける旅
3.“やりたいこと”を働く理由に
4.「あといくら」「あとどれだけ」――人生の残高を見直そう
5.暮らしを軽くして、“本当に大切なこと”だけにお金を注ぐ
6.老樹の桜を夢みて(※おわりにに相当)
この本の冒頭「はじめに」では、老後を迎えるにあたって最も大切なのは、「悔いのない人生を謳歌すること」だと著者は述べています。過去にとらわれず、未来に不安を抱きすぎず、今をどう生きるかが鍵になるという提案です。
前半の第1部~第2部では、「お金を使い切ることがなぜ幸福につながるのか」について語られます。主なポイントは以下の通りです。
◆ 自分が本当にやりたいことを優先してお金を使う
◆ 「好き」を知り、「今を楽しむ」ことが豊かな老後につながる
◆ 資産を貯めることが目的になってしまってはいけない
◆ ため込みすぎず、「体験」にこそ価値を見出す
◆ 思い切って使ってこそ、次のステップが見える
中盤の第3部~第4部では、「働く意義の再発見」と「人生の見直し」が語られます。主なポイントは次の通りです。
◆ 好きなことや得意なことで社会とつながる「第2の仕事」
◆ 生涯現役というより、「やりたいことベース」で働く
◆ 老後資産の残高を数値化して見える化する
◆ 「あと何年生きるか」ではなく「あと何回楽しめるか」で考える
◆ 逆算とシミュレーションで安心と自由を手に入れる
後半の第5部~第6部では、「暮らしの見直し」と「最終章に向けた心の準備」が語られています。主なポイントは以下の通りです。
◆ モノを減らすことで「本当に必要なもの」が見えてくる
◆ 費用を抑えるのではなく、価値を高めるお金の使い方を
◆ 相続の準備も“使い切る”戦略の一部として考える
◆ 年を重ねても「夢」は持ってよい、むしろ持つべき
◆ 最後まで「自分の意思」でお金と人生をデザインする
この本の締めくくりとして著者は、「老後に備えることは、自分らしく生ききる準備」としながら、桜が老いてもなお美しく咲くように、「自分の人生も、最後まで咲かせる準備を」と語りかけています。
あなたも本書を手に取り、「ゼロ活」という新しい老後設計の方法に触れながら、自分自身のこれからを見つめ直してみませんか?
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では、今日もハッピーな1日を!【3766日目】