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『ニューノマド 新時代の生き方』

「現在、『ニューノマド』という新しいタイプのノマドが出現しつつある。彼らは移住地でその土地のローカルな文化やビジネスを立ち上げ、地域の住民を巻き込みながら、その土地を自分にふさわしい場として作り変えていくー。」と述べている本があります。

 

本日紹介するのは、オーストリア系アメリカ人としてパリに生まれ、コロンビア大学中退、ヒップホップグループのマネジャー、スピーチライター、マクロン大統領をはじめとする国家元首の戦略アドバイザー、起業家など多彩な経歴を持ち、現在は作家、コラムニストフェリクス・マークォートが書いた、こちらの書籍です。

 

フェリクス・マークォート『ニューノマド 新時代の生き方』(早川書房)

 

この本は、「人はなぜ移動するのか、移動する本人や生まれ育った土地、新たな家となる土地に、移動がどんな利益をもたらすのか」および、「外国人嫌悪が台頭し、目まぐるしく変化する世界で、将来の移住のかたち」について考察している本です。

 

本書は以下の10部構成から成っています。

1.人生を変える移住の力

2.どこへでも飛び立て

3.移住はより多国的に

4.世界へ出ていくパワー

5.ゲットアウト!

 

6.難問とコミュニティー自分の国に変えれ(いや、帰るな)

7.ラベル付けの限界

8.デジタルノマドの興亡

9.消防隊は放火魔

10.世界をまわって家にたどり着く

 

この本の冒頭で著者は、「本書の結論からは、移住の全体像と、移住体験のさまざまなかたちを読み取ってほしい。移住の未来を心に描き、現在と過去の物語にも驚いてほしい。私たちにはみなノマド生活を送りたいという強い願望があり、私たち一人ひとりが、どこかの時点で遠い祖先が住み慣れた土地を離れ、新たな土地へたどり着いた旅の所産である。」と述べています。

 

本書の前半では、「人生を変える移住の力」「どこへでも飛び立て」および「移住はより多国的に」について以下のポイントを説明しています。

◆ 著者はさまざまな土地や人々が混ざり合って生まれた産物であり、移住の専門家

◆「どこでも族」か「どこかに族」のどちらか一方ではなく、両方

◆ 何かを素早く学べる機会は移住をおいてほかにない

◆ 移住にとって一番重要なのはチャンスを引き寄せること、移住者はより健康で幸せ

 

この本の中盤では、「世界へ出ていくパワー」「ゲットアウト!」「難問とコミュニティー自分の国に変えれ(いや、帰るな)」および「ラベル付けの限界」について解説しています。主なポイントは次の通りです。

◆ 人をラベル付けし、ステレオタイプ化することを「他者化」と呼ぶ

◆ 高いスキルを備えた労働者が最善のチャンスを見つけるために旅に出て自国へ持ち帰るという移住のかたち

◆ 難民にはコミュニティが必要

◆ 移住者という言葉と難民という言葉が合体する傾向

 

本書の後半では、「デジタルノマドの興亡」「消防隊は放火魔」および「世界をまわって家にたどり着く」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。

◆ デジタルノマドに多い職業は、グラフィックデザイナー、プログラマー、ライター

◆ ニューノマドの移住の理由は、愛する者を貧困から救い出すこと

◆ 不公正なシステムだけが問題なのではない、不公正なシステムを公正だと称することもまた「問題」

◆ どの移住も、ある意味「家」を探すこと

 

あなたも本書を読んで、世界各地で新しい文化やビジネスの発信者となる移住者「ニューノマド」の魅力を知り、そのライフスタイルから生き方のヒントをつかみませんか。

 

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では、今日もハッピーな1日を!【3555日目】