「少子高齢化の時代に、人口増加率は2位、しかも、給与があがらないと嘆くサラリーマンが多い中で、勤労者世帯可処分所得は政令指定都市第1位である。つまり、富裕層が続々とさいたま市に集結しているのである。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1970年高知県生まれ・千葉県育ち、城西大学経済学部経済学科卒、出版社、観光施設の企画広報担当を経て、2004年に経営コンサルタントとして独立、著書60冊以上、『日経MJ』にて「竹内謙礼の顧客をキャッチ」を連載中の有限会社いろは代表取締役の竹内謙礼が書いた、こちらの新刊書籍です。
竹内謙礼『翔んだ!さいたま市の大逆転 “選ばれる都市” には理由がある』(PHP研究所)
この本は、さいたま市の行政の取り組みを通じて、民間企業に役立つマーケティング戦略や人材採用戦略、経営者のマインド設定を知って、今までとは違った角度でビジネスの本質を捉えるために書かれた本です。
本書は以下の9部構成から成っています。
1.ところで「さいたま市」ってどんな街?
2.数字はウソをつかない~決算書から読み解くさいたま市の強みと弱み
3.子どもの「英語力」を伸ばすと、なぜ、人口が増えるのか?
4.失敗しても何度でも立ち直れる町
5.さいたま市の0~14歳の子どもの人口が増える理由
6.スポーツは街の結束感と愛着心を高める
7.さいたま市に死角はないのか?~成長する政令指定都市の弱点を探る
8.市長は「政治家」か、それとも「経営者」か?
9.市長が語る、さいたま市が翔んで大逆転した理由
この本の冒頭で著者は、「取材の背中押しになったのは、本書の発売予定が映画『翔んで埼玉』の第二弾、『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』の上映開始と重なった点は大きいといえる。」と述べています。
本書の前半では、「ところでさいたま市ってどんな街?」および「数字はウソをつかない~決算書から読み解くさいたま市の強みと弱み」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 行政と教育の「浦和区」、鉄道と商業の「大宮区」
◆ 市の中心となった「中央区」(旧与野市)
◆ 街の人口が増えるのは売上高が増えること
◆ 投資戦略がうまくいっているさいたま市
この本の中盤では、「子どもの「英語力」を伸ばすと、なぜ、人口が増えるのか?」「失敗しても何度でも立ち直れる町」「さいたま市の0~14歳の子どもの人口が増える理由」および「スポーツは街の結束感と愛着心を高める」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 英語教育に2倍の時間を使うさいたま市の小学校
◆ 英語を好きになってもらう取り組みと先行者利益
◆ 教育の「浦和」という資源を活用
◆ 思い切った人材の登用
◆ 大宮がニューヨーク、浦和がワシントンDC
◆ 人の絆で運営する「土曜チャレンジスクール」
◆ 生きづらさを抱える若者を救う「若者自立支援ルーム」
◆「子育て支援型幼稚園」で夏休みも預かる働きやすい街
◆ 0~14歳人口が増加
◆ 人口を増やすCSを上げるためにESを上げる
◆ 3つのスポーツイベント:ツールドフランスさいたまクリテリウム、さいたまマラソン、さいたマーチ
◆ 健康で長生きできる高齢者を増やす
本書の後半では、「さいたま市に死角はないのか?~成長する政令指定都市の弱点を探る」「市長は政治家か、それとも経営者か?」および「市長が語る、さいたま市が翔んで大逆転した理由」について考察しています。主なポイントは以下の通り。
◆ さいたま市の5つの魅力に絞り込む戦略
1.大宮駅を中心とする「交通の便の良さ」
2.災害に強い「都市の強靭性」
3.英語教育など「教育の充実」
4.見沼田んぼや荒川など「環境」
5.サッカーや自転車競技など「健康・スポーツ」
◆ 清水勇人市長の「幸せ倍増計画」は池田勇人の「所得倍増計画」がヒント
◆ さいたま市のCSは、Citizen Satisfaction(市民満足度)
◆ 清水市長の「人の話を聞く」姿勢
◆ 誰一人取り残さない街づくり
この本の締めくくりとして著者は、「想像していたより泥臭いやり方で、職員とボランティアスタッフが現場を駆けずり回りながら、やとこさ手に入れたのが、政令指定都市における幸福度3位、住みたい街ランキング3位というポジションだった。」と述べています。
あなたも本書を読んで、「住みたい街ランキングTOP3」へ急上昇したさいたま市の変身の秘密に迫り、強みや魅力に絞り込んで磨き上げる戦略やマーケティングの要諦を学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3262目】