「2018年は副業解禁元年と呼ばれ、副業・兼業の促進に関するガイドラインの策定やモデル就業規則の改定により大手企業が続々と副業を解禁しました。働き方改革の推進により、リモートワークやワーケーションといった新しい働き方の選択肢が増え、二拠点・多拠点居住といった新しい暮らし方も登場しています。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1986年生まれ、大学で地域政策を学び、株式会社セプテーニでウェブマーケティングに携わり、その知見をローカルで活かしたいと思い、沖縄県の株式会社バムにて勤務、地域密着メディアを運営し、株式会社バムローカルメディア代表取締役社長に就任、その後、株式会社ベネフィット・ワンに勤務、2018年3月、フリーランスによる地場産業の支援を目的に株式会社トレジャーフットを設立、現在は同社代表取締役の田中祐樹さんが書いた、こちらの書籍です。
田中祐樹『稼げるフリーランスの法則』(日本経済新聞出版)
この本は、個人が会社に頼らず、自分で仕事を受注し、生きていくための方法を一から解説し、5000人以上のフリーランスの生々しいデータをもとに、実態を描いている書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.フリーランスの新定義
2.なぜネットに怪しい情報が溢れているのか
3.自分を商品化する
4.なぜ、中小企業は狙い目なのか
5.これだけは覚えておきたい「稼いでいる人」の常識
この本の冒頭で著者は、フリーランスを、「実店舗がなく、雇人もいない自営業主や一人社長であって、自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得る者」と定義し、次の4つのタイプに分類しています。
◆ 副業系すきまワーカー:雇用された本業を持って副業するワーカー
◆ 複業系パラレルワーカー:2社以上と契約ベースで仕事をするワーカー
◆ 自由業系フリーワーカー:所属先がない独立したプロフェッショナル
◆ 自営業系独立オーナー:個人事業主、ひとりで経営しているオーナー
本書の前半では、「フリーランスの新定義」および「なぜネットに怪しい情報が溢れているのか」について、以下のポイントを解説しています。
◆ 稼げるフリーランスは、希少性が高く高単価の仕事をする
◆ 自分の価値を労働力レイヤーから知的生産レイヤーに上げる
◆「砂漠で水を売る」ように、希少価値を高いものを売る
◆ フリーランスとして成功するかどうかは独立前に決まっている
◆ 事業計画書ならぬ「人生計画書」を作る
◆ 独立初期は「原価が低く、収益性が高いこと」をする
◆ フリーランス情報は、①情報源を確認、②先入観を持たない、③キャッチコピーだけで判断しない、ことが大切
◆ フリーランス仲間の輪をつくって支え合う
この本の中盤では、「自分を商品化する」について説明しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 自分を商品化する、①自己紹介資料、②フローティングシート、③料金表を作成する
◆ キャリアの掛け合わせで100万人に1人、できれば1億人に1人のレアな人になる
◆ 料金表では、時間単価2,500円以下の仕事は要注意
◆ 時間の取り決めを事前にクライアント、家族とすり合わせる
◆ 初回商談で大切なのは、①マインドセット、②商談の構成、③提案をお金に変える方法
◆ 商談は1時間、最初の10分は自己開示、40分間傾聴に徹する、最後の10分で価値提供の提案ひとつ
◆ 2回目以降の商談では与件(与えられた課題)の整理が大切
◆ 目標設定で期待値を高め過ぎない
◆ 見積金額の基準は、①損益分岐点、②楽しいかどうか
◆ 受けない方がいい案件とは、①丸投げ、②担当者変更が頻繁、③契約がいい加減など、成功確率が低いもの
◆ 受注後に大事なのは、最初の3カ月で先方の期待を超えること
◆ 稼げるフリーランス三原則は、①帯で仕事を取る、②プロジェクトマネジメント、③コミュニケーション
◆ 帯の契約とは、少額で長期の契約
◆ プロジェクトマネジメントは前提スキル
◆ コミュニケーションで意識すべきは「聴くこと」
◆ 副業での社会保険に注意
本書の後半では、「なぜ、中小企業は狙い目なのか」および「これだけは覚えておきたい稼いでいる人の常識」について考察しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 中小企業のスキマに入り込む
◆ まずは一歩を踏み出す
◆ スキルを自覚し、磨き続けること
◆ インボイス制度は、免税事業者に大きな影響
この本の締めくくりとして著者は、「フリーランスに代表される複業や兼業などの多様な働き方には、無限の可能性がある」と述べています。
あなたも本書を読んで、「稼げるフリーランスの法則」を学び、それを実践することで、豊かな老後を目指してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2878日目】