「この本を読んでいただければ、不安はなくなると思います。でも、お金の問題はキホン自分で解決するしかありません。」と述べて、老後2000万円問題をどう考え、どう対処すればよいかを丁寧に解説している本があります。
本日紹介するのは、慶應義塾大学卒、NHK松山放送局を経てフリーアナウンサーとして14年活動、会社員を経て2009年に独立、現在はファイナンシャルプランナー、CFP認定者、オフィスベネフィット代表の岩城みずほさんが書いた、こちらの書籍です。
岩城みずほ『結局、老後2000万円問題ってどうなったんですか?』(サンマーク出版)
この本は、33歳の書籍編集者が、子供の教育費、老後2000万円問題、年金破綻、老後貧乏など不穏なキーワードに直面して、お金の不安を感じ、お金のアドバイザーをしている著者のところに相談に来て、その疑問に著者が答えながら制作された書です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.消えた老後2000万円問題
2.結局、年金っていくらもらえるんですか?
3.結局、僕たちはいくら貯めたらいいんですか?
4.貯金って、銀行に置いておくだけじゃダメなんですか?
5.先生、投資って何から始めればいいんですか?
6.結局、保険って入ったほうがいいんですか?
7.人生100年時代に、豊かな生活を送るために必要不可欠なこと
この本の冒頭で著者は、「老後2000万円問題とは」として2019年に金融庁の金融審議会市場ワーキンググループが発表した内容とそれが世間で受け取られた経緯を解説しています。
本書の前半では、「結局、年金っていくらもらえるんですか?」および「結局、僕たちはいくら貯めたらいいんですか?」という問いに対する答えを解説しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 公的年金保険制度は、「長生きリスクに備える保険」
◆ 公的年金は「仕送り」、民間の個人年金保険は「貯蓄」
◆ 個人年金保険は窮屈な「お金の置き場所」
◆ 国民年金の給付金の半分は税金
◆ ねんきんネットであなたの年金の状況がわかる
◆「人生設計の基本公式」で、「必要貯蓄率」が求められる
◆ 老後の資金を増やす3つの方法(➀より長く、より年収を上げて働く、②年金の受給開始時期を遅らせる、③現役時代に節約して貯蓄を増やす)
◆ キャリアを真剣に考えて自分に投資することも大切
◆ お金に「色」をつける必要はない
◆ お金の置き場所が大切
この本の中盤では、「貯金って、銀行に置いておくだけじゃダメなんですか?」および「先生、投資って何から始めればいいんですか?」という疑問に対して、以下のポイントを挙げて解説しています。
◆ お金の置き場所を3つ作る(➀流動性、②安全性、③収益性)
◆「もしものために」保険に入るのではなく貯蓄する
◆ ネット証券に「つみたてNISA」と「 iDeCo 」の口座を作る
◆ 投資と投機の違いを理解する
◆ 長い時間をかけて複利の効果を利用するからお金が増える
◆ 投資信託は株の「セット売り」
◆ 毎日かかるコストが長期で見ると大きな差になる
◆ 投資はとにかく「長期」「分散」「低コスト」で
本書の後半では、「結局、保険って入ったほうがいいんですか?」および「人生100年時代に、豊かな生活を送るために必要不可欠なこと」について解説しています。主なポイントは次の通り。
◆ 家計管理は年に1回でいい
◆「ブラックボックス家計」より「ガラス張り家計」
◆ 長期積み立て分散投資は、途中で絶対やめないこと
◆ 投資とは、自分のお金を経済に働きに出すということ
◆ 長寿社会の安心は「年金」と「自助努力」の両輪が作る
◆ 厚生年金に入れば、負担が減って年金は増える
◆ フリーランスが年金を増やす方法は、①60歳以降も任意加入する、②月額400円の付加保険料を納める、③年金受給年齢を遅らせる
◆ 年金は60~75歳の間で、自分でスタートを選べる「自由選択制」
この本の締めくくりとして著者は、「お金の人生設計の5つのステップ」を以下の通り、まとめています。
1.「人生設計の基本公式」で自分の必要貯蓄率を知る
2.公的年金保険制度をベースに「お金の計画」を立てる
3.お金の置き場所を作る
4.運用は「長期・分散・低コスト」で
5.「なるべく長く働いて公的年金を増やす」と「自助努力で資産形成」は両輪で
あなたも本書を読んで、「人生のお金」について考えみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2744日目】