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津田大介『Twitter 社会論』(洋泉社新書)

津田大介氏はツイッターの黎明期から、SNSという新しいツールの情報発信力について発言してきた論客だ。TV出演なども多く、ツイッター というものを世に知らしめた功績は大きい。

 

茶髪というか金髪の風貌からはどうも結び付かないが、相当な硬派で、理論家だ。2009年11月に発刊された本書は、私がツイッターを始めた頃で、コグレマサト&いしたにまさき 『ツイッター140文字が世界を変える』(マイコミ新書)の出版と同時期だ。

 

本書の中で、津田氏は「ツイッターは2013年には10億人のユーザーを獲得する世界初のウェブサービスとなる。」と予言した。世界初はフェイスブックとなったが、その後のツイッター成長の軌跡を見れば、予測は大きくは外れていない。

 

とくに米大統領選において、オバマ大統領がツイッターを中心にソーシャルメディアを積極的に活用した「ネット選挙戦術」が世界に大きく報道された。津田氏はそうした世界の流れをいち早くつかんで、自らツイッターで発信した。

 

本書は、米国だけでなく、英国政府など世界の公式発信のツールとして、ツイッターが活用され始めたことを紹介。その発信力の将来性、可能性を説いたものだ。新たなリアルタイム・ウェブの潮流を、「社会論」という形で展開している。

 

私はツイッターを始めて間もなく本書に出会い、その可能性を実感した。そのため、ツイッター開始初日から4年近く毎日、発信を続けている。ツイッターやソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)の将来性、潜在力を学ぶ一冊としてぜひお薦めしたい。