「好き」をベースに時代をリードしていっている人たちの条件や事例などを挙げながら、読者がより楽しく、自分らしく、成功や自身の描く理想に近づけるように手伝いをしてくれる本があります。
本日紹介するのは、Forbes JAPAN 副編集長 兼 チーフイベントプロデューサーで、経済ジャーナリストの谷本有香さんが書いた、こちらの新刊書籍です。
谷本有香『世界トップリーダーに学ぶ 一流の偏愛力』(ディスカヴァートゥエンティワン)
この本は、21世紀の新時代をリードし、新しい価値をつねに想像し続けているリーダーに共通する「イノベータータイプ」のリーダーの特徴を明らかにしている書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.21世紀、時代をリードする人の条件
2.偏愛+共感=信頼
3.トップリーダーに学ぶ新しい価値を生み出す人の「新」常識
4.トップリーダーに学ぶ「感性」を高める14の習慣
5.マッド・ジーニアスを磨く
この本の冒頭で著者は、AI時代に「代替不可能な人材」になることが重要で、「仕事を楽しむ」リーダーがこれからは最強である、と述べています。
そのためには、「好きなことを仕事に」して、好きなことをする仲間たちと高いレベルで仕事をし、新しい価値創造をするために組織やチームを必要とする、といった働き方です。
また、これからの時代は、すべての仕事の「軸」はビジネス・アイデンティティにある、と本書では説明しています。
ビジネス・アイデンティティとは、「熱中するほど好きなことで、他者貢献できるもの」と定義できます。
これからの時代は、通貨が「お金」から「信頼」に変わる「信頼資本主義社会」になっていきます。
つまり、次の公式が成り立つ、と著者は述べています。
ビジネス・アイデンティティ = 熱中するほど好きなこと(偏愛力)+ 他者貢献(共感)= 信頼(信頼資本主義社会)
信頼を得るためには、オープンに「丸裸」にして見せることも大切で、単にすべてを見せるのではなく、自分のビジネス・アイデンティティが透けて見せるようにするのがコツです。ポイントを次の3点。
1.自分の熱中していること(好きなこと、得意なこと)を発信する
2.他者貢献のやり方を定期的に発信する
3.どんなときに満足感、幸福感を抱いたかを発信する
これは、私が2018年4月に出版した『定年後不安 人生100年時代の生き方』(角川新書)にて提唱した「トリプル・キャリア」の考え方、とくに「好きなこと、得意なこと」をコア・ビジネスとしてサードキャリアにおいて生涯現役で働く、そして「幸福学」の考え方を人生設計に入れる、という主張と共通する考え方です。
また、著者の谷本さんは、ビジネス・アイデンティティを持つリーダーの習慣として、大き分けて以下の3つの習慣を挙げています。
◆ 新しい体験をする
◆ 創造ライフを取り入れる
◆ 人に会う・コミュニティに参加する
また、熱中するほど好きなことをさらに、「異常値」的な能力にまで磨く、「マッド・ジーニアス」という概念を提唱しています。
これは、アメリカを代表する成功哲学の講演家・ランディ・ゲイジさんが著書の中で述べた言葉だそうです。日本では、早川書房から『クレイジー・ジーニアス 世界を変える天才は君の中にいる』として翻訳本が出版されました。
その他、この本では、欧米のトップリーダーが読むSF小説として、『銀河ヒッチハイク・ガイド』(ダグラス・アダムス著、河出書房新社)や、谷本さんが介護で悩んでいる時に力になったという『夜と霧』を紹介しています。
この本の最後には、利他行動が、脳科学の観点からも「自分の幸せ」に直結すること、および定年後の人生において、「無形資産」であるビジネス・アイデンティティが重要であることを指摘しています。
これはまさに、「ライフ・アイデンティティ」として、「究極な幸せの形」だとしています。
まさに私が『定年後不安 人生100年時代の生き方』で提唱していることそもので、深く感銘を受けました。
本書は、これからの変化の激しい時代に、世界をリードするのは、好きなことを軸にしたビジネス・アイデンティティや、さらに人生そのものであるライフ・アイデンティティだということが分かる本で、充実した「幸せな定年後人生」を送るために、ぜひ一読することをお薦めします。
この本のほか、谷本有香さんが多くのトップリーダーへのインタビュー経験をもとに書かれた3冊の書籍もお薦めです。
以下の著書も併せて読まれるとさらに理解が深まると思いますので、書評を掲載したブログ記事とともに紹介します。
あなたも本書を読んで、「熱中するほど好きなこと」が世の中を動かすことを学び、「偏愛力」を磨いてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を