「3年で3割辞める」と言われる新卒の離職率や「心の病」を抱える30代社員の急増などの問題を指摘し、若者の視点で、今の若者をとりまく問題の核心に迫る本があります。
本日紹介するのは、富士通を経て、成果主義の問題を指摘した書籍などで人気の人事コンサルティング会社を経営する城繁幸さんが書いた、こちらの書籍です。
城繁幸『若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来』(光文社新書)
この本は、今から10年以上前に書かれ、年功序列の人事制度が崩壊し、「成果主義」という名の、実質的なリストラが日本の会社を覆い始めた問題を指摘しています。
そうした中で、日本企業には「大きな閉塞感」が生まれ、将来不安が日増しに高まってくる状況を著者は本書で示しています。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.若者はなぜ3年で辞めるのか
2.やる気を失った30代社員たち
3.若者にツケを回す国
4.年功序列の光と影
5.日本人はなぜ年功序列を好むのか?
6.「働く理由」を取り戻す
本書の冒頭で著者は、この本のタイトルにもなっている、「若者はなぜ3年で辞めるのか」を分析しています。
そこには、「わがまま」と「忍耐」というキーワードが登場し、就職活動が「自分探し」になっている現状が紹介されています。
また、「第二新卒市場」という、新たな転職市場も生まれており、3年以内に新卒で入った会社を辞めてしまうことは、もはや特殊なことではなくなっています。
また、3年以内に辞めてしまう原因として、学生と会社の「ミスマッチ」が広範に起きている現状を挙げています。
さらに、「やる気を失う30代社員」の問題や、年功序列を好む日本の企業風土などを本書では採り上げています。
また、本書の最後では、「働く理由」について、いくつかの事例を紹介しながら、考察していて参考になります。
あなたも本書を読んで、変化しつつある日本の会社の雇用環境や、若者の特質について、改めて整理して考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を