書評ブログ

『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか』

「昭和の時代から続く風習や決まりごと、働き方が支配する」多くの会社で、「平成的な生き方」をする若者が増えてきている実態を描いた本があります。

 

 

本日紹介するのは、昨日に続き、富士通での新人事制度導入を経験した後、独立して人事コンサルティング会社を経営する城繁幸さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

城繁幸『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』(ちくま新書)

 

 

この本は、ベストセラーとなった『若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来』(光文社新書)の続編的な位置付けの本で、2008年に書かれています。

 

 

若い世代に対して、昭和的価値観に従わずに生きる人たちの仕事や人生観を紹介することで、若者が平成的価値観をはぐくむ手助けとしたい、と著者は言います。

 

 

 

本書は以下の3部構成にて、計22人の新しい価値観で生きる若者たちを紹介しています。

 

 

1.キャリア編

 

2.独立篇

 

3.新世代編

 

 

この本では、若者が「昭和的価値観」という壁にどのように直面し、何を目指してレールを降りたのか、を描いています。

 

 

そして今後、企業や社会が目指すべき改革とは何かを問いかけ、約9年の時を経て議論され始めた「働き方改革」の指針になるような若者の生き方、働き方を具体的に提示しています。

 

 

本書で採り上げられている、新しい働き方をする若者の事例で、とくに印象に残ったものを以下に紹介しておきます。

 

 

◆ 大新聞社の文化部記者という生き方

 

◆ 企業ではなく、IT業界に就職したという意識を持つ男

 

◆ 大手広告代理店で、独立の準備をする彼

 

◆ 会社の規模でなく、職種を選んで転職を繰り返し好きな道を切り開く

 

◆ サラリーマンからベストセラー作家になった山田真哉

 

 

◆ 赤門から仏門へ、東大卒業後、出家した彼の人生

 

◆ フリーター雑誌が模索する、新しい生き方

 

◆ 国家公務員をやめて、公務員の転職を支援する生き方

 

◆ 「競争から共生へ」あるNPOの挑戦

 

◆ 情報のイニシアチブは、大衆に移りつつある

 

 

また、本書の途中に挿入されている、次の「3つのコラム」も、興味深いテーマを掲げていて参考になります。

 

 

1.企業に求められる多様化とは

 

2.21世紀の大学システム

 

3.格差のなくし方

 

 

本書の結びとして著者は、「少子高齢化の影響で、数は少なくとも若者層の発言権は増す一方だ」と指摘しています。

 

 

そして、「どれほど新たな価値観を否定しようが、これに向き合うことなしに、企業は人材の確保をスムーズに行うことは出来ないだろう。」と著者は言います。

 

 

あなたも本書を読んで、揺り戻しの動きがつねにある「昭和的価値観」を否定し、新しい働き方を目指す若者の生き方に学んでみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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