「仕事が多くて早く帰ることができない!」、「メンバーが毎日遅くまで働いている!」という悩みを抱えているリーダー、管理職の皆さんへ「いつもの習慣を少し変えるだけで残業はなくなります!」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、建設会社総務経理担当部長、大学講師、時間管理コンサルタント、セミナー講師、税理士と、5つの仕事を掛け持ちするスーパーサラリーマンの石川和男さんが書いた、こちらの新刊書籍です。
石川和男『「残業しないチーム」と「残業だらけのチーム」の習慣』(明日香出版社)
この本は、チームとして短時間で結果を出すにはどういう習慣が必要なのか、言い換えれば、生産性の高いチームはどのように運営されているのか、について述べた書です。
建設会社の要職にある会社員でありながら5つの仕事を効率よくこなす著者の石川和男さんの、チーム運営ノウハウを惜しみなく披露して、以下のような悩みを解決する「50項目の習慣」を整理して提示しています。
◆ 事務所も机もPCも、頭の中までゴチャゴチャ、探しものが多い
◆ うちのチームは、遅くまで残業する人と早く帰る人に分かれている!
◆ 会議が長い、結論が出ない、雑談が多い!
◆ たくさん仕事をしているのに、なぜか残業してしまう!
◆ 部下に覇気がない、やる気がない、新入社員の気持ちがわからない!
世の中の働き方は大きく変わっていて、長時間働く人が会社に貢献している時代から、短時間で成果を出す人が重宝がられる時代になりつつあります。
何時間も働いで成果を出すより、「ワーク・ライフ・バランス」を取りながら働く人が有能という時代に、確実に変化してきているのです。
とくに最近は、テレワークによって、自宅でもカフェでも仕事ができるようになってきましたし、プレミアムフライデーの導入で、より短い時間で成果を出すことを求められるようになっています。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.職場の環境 編
2.時間管理 編
3.仕事の進め方 編
4.仕事・作業の改善 編
5.コミュニケーション 編
6.部下育成 編
7.意識改革 編
この本の冒頭で著者は、まずムダの象徴として、勤務中に「探しもの」をしている時間を例として挙げています。年間150時間、1日8時間労働で、年間勤務日数が250日だとすれば、1日平均36分も「探しもの」をしていることになる、と指摘しています。
これを毎日、30分短縮して6分にできれば、年間で19日分にあたり、生産性は大幅に改善するでしょう。
本書ではまず、職場環境として、「探しもの」をする時間を取らない状態にすることを提唱しています。具体的に、書類を捨てること、文具を整理すること、PCの中味を整理することなど、残業しないチームがどうしているかを記しています。
次に、「時間管理」の要諦を述べていて、退社時間や今日行う仕事を申告制にすることで、適正な時間管理ができるようになり、さらに定時後に予定を入れたり、朝の時間に集中して仕事をするなど、残業しないチームのノウハウについて詳しく述べています。
さらに、「25分集中して5分休憩をワンセットにして、それを繰り返す」フランチェスコ・シロリ氏が開発した「ポモドーロ・テクニック」という仕事術も紹介しています。
処理速度が遅くなったパソコンを使い続けたり、すべてを自分で処理しようとして仕事を人に任せないなど、チームとしてのムダをいかになくすかがポイント、と著者の石川さんは指摘しています。
「自分の時間は買えないけど、他人の時間は買えるのです。」という名言が大好きだ、と著者は言います。
本書の中盤以降では、実際の仕事や作業の進め方、コミュニケーションや部下育成について、残業しないチームの習慣を説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 優先度の高い仕事を細分化して簡単な作業に変える
◆ 重要な2割の仕事を優先する
◆ 長期間を要するクリエイティブな仕事ほど、すぐに段取りを考えて行動する
◆ メールを制限して、朝から午前中は集中する時間を確保する
◆ 会議に時間をかけない
◆ 1日の振り返り、検証、情報共有をする
◆ 残業しないと決め、「締め切り」効果を活用する
◆ ミスを組織で考える
◆ 定期的な面談時間をtsくり、まず結論を聞く
◆ 指示を明確にし、誤解のない言葉を使う
◆ 部下の自主性に任せる運営をする
◆ リーダーの言葉でやる気にさせる
以上のポイントに加えて、この本の最後には、残業しないチームの特徴として、「意識改革」の重要性が記されています。ポイントは次の3点です。
1.がんばった時間を認めない、他の仕事を行う時間がなくなることによる損失を考える
2.経営理念を浸透させ、会社にとって有益な決断ができるようにする
3.適正な目標を掲げ、ゲーム感覚で楽しく、時間内で仕事を遂行する
著者の石川さんは、この本の締めくくりとして、「命って何?」という質問を投げかけています。「命」とは、「生まれてから死ぬまでの期間」で、平均寿命の80歳まで生きるとしたら、約70万時間になる、と言います。
私たちは、この時間(=「命」)を使って仕事をしているのですから、たとえお金をもらう見返りだったとしても、その仕事に「命」を使うに値する意義がなくてはいけません。
自分のしている仕事は、楽しいか、有意義か、自分の生きている証になっているか、と本書では問いかけています。
あなたもこの本から、いつもの習慣を少し変えるだけでチームの残業がなくなることを学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を