本は、生きていく上で必ずなくてはならないものではないため、「本屋さんは買ってもらうためにあらゆる工夫をする。その工夫は店ごとに様々で、店主や書店員さんの熱と技が詰まっている。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、編集プロダクション勤務を経て、文筆業にて書店・鉄道に関する記事を多く手がける屋敷直子さんが書いた、こちらの書籍です。
屋敷直子『東京こだわりブックショップ地図』(交通新聞社)
この本は、月刊誌『散歩の達人』にて、平成19年1月号から平成28年6月号までの9年半に取材したのべ119店の本屋から、新たに取材した店も含めて、街に点在する「本がある場所」を63軒、紹介しています。
本書は以下の3部構成から成っています。
1.新・本の街巡り
2.個性派新刊書店さんぽ
3.古書ワンダーランド
この中で、とくに興味を持って読んだのが、最初の「新・本の街巡り」で、次の6つの街が採り上げられています。
1.下北沢
2.清澄白河
3.神楽坂
4.国立・国分寺
5.鎌倉
6.西荻窪
これら6つの街のうち3つの街に、私は住んでいました。まず小学校1年から大学を卒業するまでが国立市。本書にも紹介されている「増田書店」では、参考書や問題集など、どれだけ本を買ったかわかりません。
その後、香川県高松市と武蔵野市吉祥寺に住んだ独身時代を挟んで、結婚後の新居が神楽坂でした。ここには10年近く住んで、次が広島県広島市。そして転勤で東京へ戻って最初に住んだのが、下北沢です。
大学も早稲田でしたので、神楽坂や飯田橋は馴染みが深く、愛着もあります。また、下北沢は、その後2回転居しましたが、計10年近く世田谷区民でしたので、三軒茶屋とともに、思いで深い街です。
この本で紹介している個々の書店については、写真も豊富に掲載され、地図やイラストも入っていて見やすいので、ぜひ本書を手に取って、お読みください。
私が住んでいた以外の街や書店についても、魅力的な場所が満載です。本、とくにビジネス書が大好きな私としては、本が身近にある街が、自然と好きなのかも知れませんが、この本で紹介されている場所は、どこもほんとうに魅力的です。
また、この本の後半に掲載されている「全国主な一箱古本市マップ」は参考になります。
本書の最後で著者は、「本屋さんの楽しみ方は、いろいろあっていい。」と述べていて、「本屋さんには自分には想像もできない世界への道筋が何本も延びている。」と表現しています。
まさにその通り、と私も共感します。そして、著者の屋敷さんが、最後に記している言葉が心を打ちます。
「本屋さんに身を置くことで世界の一端を知り、本を読むことで暗い道に光明を見いだす。そうやってわたしたちは、明日からも生きてゆく。」
あなたも本書を読んで、毎日少しずつ変わる「書店の風景」を感じてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を