「習慣」のメカニズムと「習慣」を生み出す力を分析した書があります。本日紹介したいのは、「ニューヨークタイムズ」紙記者のチャールズ・デュヒッグさんが書いた、こちらの書です。
チャールズ・デュヒッグ『習慣の力 The Power of Habit』(講談社)
この本は、「キーストーン・ハビット(=要となる習慣)」を変えると組織全体が変わることがある、という事実および、「全行動の4割が習慣である」という研究調査を紹介しています。
本書は以下の3部構成から成っています。
1.個人の習慣
2.成功する企業の習慣
3.社会の習慣
まず「個人の習慣」では、個人の生活の中で習慣がどのように出来上がっていくかをテーマにしています。
具体的には、いかにして新しい習慣がつくられ、古い習慣が変わっていくかといった「習慣の形成」を神経学的に掘り下げています。
ここでは「習慣」のメカニズム、すなわち行動の4割を決めている仕組みの秘密を説明し、さらに習慣を生み出す「力」を例として示しています。
そして、「習慣を変えるための鉄則」を、アルコール依存症を治す巨大組織の例を挙げて解説しています。
次に、成功している企業や組織の習慣の分析としては、アルコアとスターバックスという2社の実例を詳細に分析・説明しています。
アルコアでは、「たった一つの習慣」によって会社を復活させることができました。またスターバックスは、問題児をリーダーに変えるメソッドによって成功の習慣を構築しています。
最後に「社会の習慣」としては、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアと公民権運動が成功した要因の一部が、アラバマ州モンゴメリーに根深くはびこっていた社会習慣を変えられた点にあるという分析を明らかにしています。
さらに、「ギャンブル依存は意思か習慣か」という問いを通して、「習慣の功罪」について論じています。
本書では、「習慣」とは専門的に「ある時点で意図的につくり、やがて考えなくても毎日、何度も行うようになるもの」と定義しています。
そして1892年に、アメリカの社会心理学者ウィリアム・ジェームスは次のように書いています。
「私たちの生活はすべて、習慣の集まりにすぎない。」
本書での紹介によれば、ウィリアム・ジェームスは生涯、習慣と、習慣が幸福や成功を生むのに中心的な役割を果たしている点について執筆を続けています。
本書の巻末には、付録「アイデアを実行に移すためのガイド」として、以下の4つのフレームワーク(=変化の枠組み)が示されています。
1.ルーチンを特定する
2.報酬を変えてみる
3.きっかけを見つける
4.計画を立てる
あなたも本書を読んで、「習慣の力」を理解し、活用してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を