書評ブログ

『役所や会社は教えてくれない! 定年と年金 3つの年金と退職金を最大限に受け取る方法』

「定年後の生活が不安、老後が心配と思うなら、自分がもらえる年金や退職金についてよく調べ、60歳以降にどう働き、どう暮らしていくかを考えましょう。」と述べている本があります。

 

本日紹介するのは、大手証券会社に22年間勤務し、一貫して「サラリーマンの資産形成ビジネス」に携わり、確定拠出年金の開始前から関わった後、2012年9月に大江英樹さんとともにオフィス・リベルタスを設立、現在は現役世代の資産形成・定年前後のシニアライフプランを題材にしたセミナーや研修での講演のほか、各種マスコミ媒体への寄稿など幅広く活躍する確定拠出年金アナリスト、オフィス・リベルタス代表大江加代さんが書いた、こちらの新刊書籍です。

 

大江加代『役所や会社は教えてくれない! 定年と年金 3つの年金と退職金を最大限に受け取る方法』(ART NEXT)

 

この本は、「定年後の働き方」「年金と退職金のもらい方」「老後資金への備え」について、さまざまな選択肢を紹介している書です。

 

 

本書は以下の4部構成から成っています。

 

1.定年と年金で考えておくべき「お金の基本」とは

2.会社は教えてくれない! 定年退職の真実とは

3.定年後に人生最大の収入が押し寄せる

4.老後のお金、どう管理してどう使う?

 

 

この本の冒頭で著者は、「日本人の9割は、老後不安を抱えているといわれています。その不安の中身はおもに3つ。『健康』『お金』『孤独』です。とくに、定年を意識し始める50代は、『お金』に対する不安が大きいようです。」と述べています。

 

 

本書の前半では、定年と年金で考えておくべきお金の基本とは」および会社は教えてく れない! 定年退職の真実とは」について、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 老後不安の正体は「わかっていない」こと

◆ 年金がもらえる年齢になっても2人に1人は働いている

◆ 会社員がもらえる年金は最大3つ(公的年金・企業年金・じぶん年金)

◆ 定年後のお金の「入」と「出」をしっかり把握する

 

◆ 定年後の働き方は、転職・起業という選択肢も

◆ 高齢期を有意義に過ごすには、「できるだけ長く働く」プランを

◆ WPP戦略では、「長く働く」ことを重視し、公的年金の繰り下げ受給で金額を増やす

◆ 定年後の起業はローリスク

 

◆ 60歳以降の働き方は55歳までに考える

◆ 自分の能力を教えてくれる人こそ人脈

◆ 支出を見える化するもっとも簡単な方法は家計簿をつけること

◆ 年金生活をするシニア世帯の消費支出は現役世帯より3割少ない

 

 

この本の中盤では、「定年後に人生最大の収入が押し寄せる」について解説しています。主なポイントは次の通りです。

 

◆ 年金は3種類:➀国から支給の公的年金、②会社から支給の企業年金、③自分で捻出の自分年金

◆ 公的年金は、①ねんきん定期便、②ねんきんネット、③公的年金シミュレーターで把握

◆ 50代半ばになったら会社の退職給付制度を確認

◆ 企業年金・退職金がない方は、じぶん年金が必須で iDeCo が有利

 

◆ 公的年金は「長生きリスク」に備える保険

◆「いつ死ぬかわからない」でも繰り下げ受給破損しない

◆「在職定時改定」で年金をもらい始めても70歳まで厚生年金に加入して受給額を増やす

◆ 厚生年金に加入しない働き方(フリーランス)なら報酬や年金がカットされない

 

◆ じぶん年金の王様「iDeCo」は節税メリットで資産形成

◆ 老後生活のポイントは「収入の空白期間」を作らないこと

◆ ベストタイミングがわかる「もらえるお金パズル」を作る

◆ 収入の空白を埋めるのは、じぶん年金

 

 

本書の後半では、「老後のお金、どう管理してどう使う?」について考察しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆ 資産寿命を延ばす基本は、定年後の資産管理でキャッシュを切らさないこと

◆ 老後の生活費は年金の範囲内でまかなうことが基本

◆ できる限り、キャッシュを多めに持つ

◆ 退職金で投資デビューが資産を早死にさせてしまう

 

◆ 定年後の投資は「購買力を維持する」ことが重要

◆ 購買力を維持する方法は、「長期」「分散」「継続」投資

◆ 60代でも「つみたてNISA」は活用できる

◆ 銀行のおすすめ商品を買ってはいけない

 

◆資産運用しなくてもお金の寿命を延ばせる3つの方法がある

◆ 1つは、好きな仕事で働く

◆ 2つ目に、「もらえるお金パズル」で収入を切らさない

◆ 3つ目に、支出をコントロールする

 

◆ 定年後の「お金の三分法」で収入と支出を紐づける

◆ ➀日常生活費: 公的年金・企業年金でまかなう

◆ ②自己実現費・一時出費: 働いて得る収入でまかなう

◆ ③医療・介護費・施設入居費: 退職金・金融資産でまかなう

 

◆ 介護費用の基本は、「親は親、自分は自分」

◆ サブスク、通信費、住まい、マイカーも見直しを

◆ 60歳以降に稼いだお金は自分のために使う

◆ 90歳で全財産を使い切っても一生お金に困ることなし

 

 

本書で提唱している「定年後の働き方」「老後資金の備え」についての考え方は、拙著『定年ひとり起業』(自由国民社)、『定年ひとり起業マネー編』(自由国民社)および『定年後不安』(角川新書)にて私が推奨している「お金」「孤独」「健康」の定年後三大不安をすべて解決できる「トリプルキャリア」で生涯現役のライフスタイルを構築するというコンセプトと共通する部分が多く、心から共感し、深く感銘を受けました。

 

 

この本の締めくくりとして著者は、「人生でいちばん大切なのは、幸せだったと振り返ることができる思い出をたくさん作ることです。老後のお金はそのためにこそ使うべきだと思います。」と述べています。

 

 

あなたも本書を読んで、3つの年金と退職金を最大限受け取る方法を学び、お金の心配で人生を終わらせるのではなく、好きなことをして悔いのない人生を送ってみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【3016日目】