スモールビジネスの立ち上げにピッタリの書があります。
山中哲男『立上力-想いをカタチにする5ステップ』(パブラボ)
この本は、起業を目指す人にはピッタリの良書です。とくに「ひとり起業」や「ファミリービジネス」を立ち上げようと考えている方々には大きな力になります。
私自身が、4ヶ月後の2015年11月1日に起業する予定なので、今の私にこそ、実はピッタリの本でした。もう700冊近く、毎日1冊の書評をブログに書いて更新していると、こういうこともたまにあります。
と言うより、私の場合は、今の自分に必要な、興味のある「ビジネス書」を読み漁るという感じなので、よくこうなります。
さて、本書は以下の6部構成から成っています。「立ち上げ」(=起業)に必要な「5ステップ」と、さらにプラスとして「ステップ α」が追加されています。
◆ ステップ1: なぜそれをやりたいのですか?
◆ ステップ2: どんな人が喜びますか?
◆ ステップ3: どのように悩みを解決したり、欲求を満たしたりしますか?
◆ ステップ4: いくらならあなたもお客様も満足しますか?
◆ ステップ5: あなたの商品やサービスは口コミやリピートできますか?
◆ ステップα: 起業前に知っておきたい&決めておきたい11のこと
まず第1ステップは、「想い」を決めることです。それは以下の理由です。
◆ 想いが判断軸や道標になる
◆ 想いがあると味方(=ファン)ができる
◆ 想いはコンセプトのベースになる
◆ 想いは目標のベースになる
「想い」を道標にして確実に前進するための「5か条」を以下に挙げておきます。
1.今できることをやる
2.当たり前のことをやる
3.できる環境をつくる
4.できない言いわけをつくらない
5.未来を考える
また、「想い」があると、スタッフ、ビジネスパートナー、業者、金融機関・投資家、先輩経営者、お客様、友達などが味方(=ファン)になって応援してくれます。
そして大事なことは、「想い」をベースにコンセプトを考えてみることです。コンセプトとは次の3つです。
◆ 誰に (どんなお客様に対して)
◆ 何を (どんなニーズや欲求を)
◆ どのように (独自性を持って解決できるか)
その上で、目標を考え、次の2つの方法で需要を確認することが必要です。
1.調べる ⇒ 「Q&A横断検索」によるインターネット調査がお薦め
2.聞く ⇒ ターゲットにあたる人に直接、聞いてフィードバックをもらう (=テストマーケティング)
この作業過程を経ていると、ビジネスモデルや商品・サービスの修正・改善ができるので、成功の確率が格段に上がります。
第2ステップは、誰に「想い」を伝えるのか、という「ターゲット」の選定です。
そして次の2点をまず考えます。
◆ お客様になりうる人の「どのような悩み」を解決するのか
◆ お客様になりうる人の「どのような欲求」を満たすのか
ターゲットの価値観、悩み、願望を考えて、商品やサービスを作っていくことが大切です。
そしてターゲットを絞ることで、以下の4つのメリットが出てきます。
1.お客様に選んでもらいやすい
2.追求する技術や学ぶべきことを絞ることができる
3.金銭的リスクを減らせる
4.宣伝に迷わなくなる
さらに、上級・中級・初級と分けた時に、あなたはどの層を満足させることができるか、を考えてターゲットを絞ることです。
第3ステップは、「どのように解決したり、満足させたりするのか」という、商品・サービス作りです。
第1ステップの「想い」、第2ステップの「ターゲット」がはっきりしてから、第3ステップの「どのように」という「商品・サービス」を考えて作っていくことが重要です。
第1から第3ステップまでが終わって最後に、第4ステップの「価格」を決めます。
本書では、お客様にとってもあなたにとっても満足できる価格を決めることがポイントで、著者は、「専門家として相場の1.2倍~2倍」くらいがベストだと提案しています。
その上で、第5ステップの「口コミ」や「リピート」できる仕組みになっているかが集客には大切です。お客様を集めるのではなく、「集まる仕組み」を作っていくことです。
口コミには、「分かりやすさ」が必須です。さらに伝えやすい短く心に響くキャッチフレーズが効果的です。
また、リピートには、①選ばれること、②つながりを作ること、③すぐに情報を手に入れることができること、が必要です。
最後のステップα ですが、「起業前に知っておきたい&決めておきたい11のこと」を挙げています。以下の11です。
1.自分がどうなりたいかを決めておく
2.自分を知ることで「軸」ができる
3.これからのスタイルを決めておく
4.1分間自己紹介をできるようにしておく
5.資金の考え方
6.最初に陥るメンタル・ブロック
7.市場のチャンスとリスクを知っておく
8.辞めるときのことを考えてはじめる
9.完璧を求めない
10.自信は後からついてくる
11.一歩を踏み出す「課題リスト」
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では、今日もハッピーな1日を!