私たちが求めている「どんな場所に店を出したら儲かるか」、「なぜあの店はあんなに儲かっているのか」、その答えはすべて現地、現場にある、と述べている本があります。
本日紹介するのは、企業の成長と確実な店舗展開を実現するための、戦略立案から実行支援までを手がけるディー・アイ・コンサルタンツ社長の榎本篤史さんが書いた、こちらの新刊新書です。
榎本篤史『すごい立地戦略-街は、ビジネスヒントの宝庫だった』(PHPビジネス新書)
この本は、店舗経営者や店舗開発担当者のみならず、営業職や街歩きが好きなビジネスパーソンも対象にして書かれました。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.ロードサイド、人間心理を呼んだ戦略の宝庫
2.出店争いの最前線!群雄割拠のコンビニ業界に学ぶ
3.激戦!栄枯盛衰の飲食店、その立地戦略とは
4.出店戦略が必要ない?!立地にこだわらない業態
5.地域・街・駅、立地戦略に必要な鳥の目・虫の目
6.これだけは押さえたい、立地にまつわる実務知識
本書の冒頭で著者は、これまで20年間にわたって立地調査を行う中で独自に積み上げてきた、「立地と売上にどんな関係があるのか」という、10の要素から成る「売上要因」を紹介しています。
その「売上要因」はまず、(1)立地要因と(2)商圏要因とに分けられます。そして、立地要因はさらに、①立地因子と②構造因子に分類できます。また、商圏要因も③商圏因子と④競合因子に分類できます。
ここまでの4分類を行った上で、以下の10要素が、立地が売上に与える要因となります。
1.顧客誘導施設((1)-①)
2.認知性((1)-①)
3.動線((1)-①)
4.建物構造((1)-②)
5.アプローチ((1)-②)
6.マーケット規模((2)-①)
7.商圏の質((2)-①)
8.ポイント面積((2)-①)
9.自社競合((2)-②)
10.他社競合((2)-②)
これらの立地に関する基本的な要因を理解した上で、業態別にどのような立地戦略を取るべきかを論じているのが、この本の特徴です。
興味深い事例が数多く紹介されていますが、私が特に感銘を受けたのは、次のような事例、解説です。
◆ セブンイレブンは、必ず「受け角」の立地に出店する
◆ 丸亀製麺やサイゼリアなどファミリー向けは、導流帯のあるところに出店する
◆ チェーン店が目指す指標のひとつが「同一チェーンで1000店舗
◆ ユニクロ846店舗、ドトールコーヒー1109店舗、スターバックス1198店舗、ミスタードーナツ1271店舗、ガスト1360店舗、モスバーガー1360店舗、マクドナルド2900店舗
◆ 親和性の高い立地関係に注目-蔦谷書店とカフェ、場外馬券売り場と吉野家
あなたも本書を読んで、立地戦略の重要性について、改めて考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を