書評ブログ

『「そのうち何か一緒に」を、卒業しよう。』

「『今度ぜひ何か』は何も生まれない。企画から出会いが生まれる」と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、1959年大阪府生まれ、早稲田大学第一文学部演劇科卒業、博報堂に入社してCMプランナーとして活躍した後、1991年に独立して株式会社中谷彰宏事務所を設立、ビジネス書から恋愛エッセイ、小説まで多岐にわたるジャンルで数多くのベストセラーを生み出している中谷彰宏さんが書いた、こちらの新刊書籍です。

 

 

中谷彰宏『「そのうち何か一緒に」を、卒業しよう。』(自由国民社)

 

 

この本は、次の3人のために書かれたものです。

 

◆ 「いい企画なのに、通らない」とへこんでいる人

◆「企画がイマイチ」と言われた人

◆ エントリーシートや書類の書き方で、チャンスを逃している人

 

 

本書は以下の6部構成から成っています。

 

1.プロローグ

2.まずは、企画を作ろう。

3.企画に、自分の気持ちをのせよう。

4.企画に、あなたらしさをのせよう。

5.企画を、楽しもう。

6.企画で新しい物語を作ろう。

 

 

この本の冒頭で著者は、「初対面の時が、企画を渡すチャンス。企画が、出会いを生む。」と述べて、「企画書で、会いに行こう。」と呼びかけています。

 

 

続いて、企画を作ることについて、以下のポイントを提唱しています。

 

◆ 企画の通し方を覚えよう

◆ メリットよりも思いを伝えよう

◆ 企画は、「今、ココ、目の前」が一番通る

◆ 企画書を受け取る人の「①立場、②価値観、③気持ち」を理解する

 

 

本書の前半では、企画に「気持ち」や「あなたらしさ」を乗せることを説いています。主な提案は次の通りです。

 

◆ 気持ちで思いついて、ロジックで分析しよう

◆ マーケティングデータより、自分の体験を書く

◆ 企画書を通す人を、最初のお客様と考えよう

◆ 大きな夢よりも、小さな夢の方が、リアリティが出る

 

◆ キャラの前に、世界観をつくろう

◆ 聞きたくなるフックを、企画書の中に散りばめよう

◆ たった1人のお客様のために書こう

◆ 単発で考えるより、シリーズで考える

 

 

この本の後半では、企画を楽しむこと、新しい物語を作ることを推奨しています。私がとくに共感する点は以下の通り。

 

◆ 相手が求めているものを、明確に思い浮かべよう

◆ 組み合わせから、予想外の新種が生まれる

◆ 未完成のまま、持っていく。目の前で完成する料理が、おいしい。

◆ 説得するより、その気にさせる

 

◆ 企画書は、シナリオだ

◆ 言い切るより、「かもしれない」で想像させる

◆ 理論より、物語を描く

◆ 企画書とは、1%を切り取ることだ。切り取ることで、個性が出る。

 

 

本書で一貫して提唱している「企画書を通す」ことの大切さに関しては、出版プロデューサー・松尾昭仁さんが昨年書いた『通す力-

GOサインを得るコツ55』(自由国民社)が参考になります。併せて読むことを強くお薦めします。

 

 

 

ブログの書評は、2020年9月13日付記事で、こちらです。

 

『通す力-GOサインを得る55のコツ』「これから公開する『通す力』の具体例は営業マンや経営者だけでなく、入社1年目の新入社員から、管理職、ベテラン社員、役員まで、仕事をしてい...

 

 

この本の最後で著者は、「企画の作り方のコツがわかってくると、企画すること自体が楽しくなります」と述べています。

 

 

あなたも本書を読んで、企画から出会いを生む61の方法を学び、実践してみませんか。

 

 

ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。

 

 

では、今日もハッピーな1日を!【2488日目】