書評ブログ

『シンギュラリティは近い-人類が生命を超越するとき』

「2045年、AIが人類の知性を上回り、ついに私たちは生物の限界を超えてシンギュラリティへと到達する-」と予言している書があります。

 

 

本日紹介するのは、フーチャリストとして、シンギュラリティ(技術的特異点)の到来をいち早く予見し、現在はAI(人工知能)の世界的権威としてGoogle社でAI開発の先頭に立つレイ・カーツワイルさんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

レイ・カーツワイル『シンギュラリティは近い[エッセンス版]-人類が生命を超越するとき』(NHK出版)

 

 

この本は、2005年にアメリカのヴァイキング社から刊行されたレイ・カーツワイルの大著『The Singularity Is Near. When Humans Transcend Biology』(日本語訳は『ポスト・ヒューマン誕生~コンピュータが人類の知性を超えるとき』(NHK出版))のエッセンス版です。

 

 

このエッセンス版が誕生することになった経緯は、上記の親本『ポスト・ヒューマン誕生~コンピュータが人類の知性を超えるとき』(NHK出版)が日本で刊行された2007年1月では、「シンギュラリティ」という言葉自体が、日本ではほとんど知られておらず、日本語で検索してもヒットがゼロという状況で、タイトルに「シンギュラリティ」を付けられなかったため、664ページというボリュームの本が、一般には殆ど読まれなかったためです。

 

 

今回、「エッセンス版」として、普及しやすいように、その主要部分をコンパクトに再編集して世に問うことになった、ということです。

 

 

 

本書は以下の6部構成から成っています。

 

 

1.六つのエポック

 

2.テクノロジー進化の理論

 

3.人間の脳のコンピューティング能力を実現する

 

4.人間の知能のソフトウェアを実現する

 

5.衝撃・・・・

 

6.わたしは技術的特異点論者(シンギュラリタリアン)だ

 

 

本書の冒頭で著者は、「人間が生み出したテクノロジーの変化の速度は加速していて、その威力は、指数関数的な速度で拡大している」と指摘しています。

 

 

そして、「シンギュラリティとは、われわれの生物としての思考と存在が、みずから作りだしたテクノロジーと融合する臨界点であり、その世界は、依然として人間的ではあっても生物としての基盤を超越している。」と述べています。

 

 

さらに、進化とは増大する秩序のパターンを作りだすプロセスだと定義して、生物およびテクノロジーの進化の歴史を、次の「六つのエポック」に分けて概念化しています。

 

 

1.物理と化学

 

2.生命とDNA

 

3.脳

 

4.テクノロジー

 

5.人間のテクノロジーと人類の知能が融合する

 

6.宇宙が覚醒する

 

 

このような壮大な進化の歴史の中で、シンギュラリティは上記のエポック5の段階だとしています。

 

 

さらにエポック6において、シンギュラリティの到来後人間の脳という生物学的な期限を持つ知能と、人間が発明したテクノロジーという起源を持つ知能が、宇宙の中にある物質とエネルギーに飽和するようになる、と本書では説明しています。

 

 

本書の中盤から後半にかけては、有名なムーアの法則(半導体の集積度は24か月ごとに2倍になるという法則)や、その他テクノロジーの進化に関する予測を、さらに超える速度で加速するテクノロジー進化の実態を解説しています。

 

 

そして、「シンギュラリティの期日」として、本書では、1000ドルで買えるコンピューティングによって1年間に創出される知能が、今日の人間すべての知能よりも約10億倍も強力になる、と予測される「2040年代半ば」としています。

 

 

さらに、人体人間の寿命シンギュラリタリアン(技術的特異点論者)としての立場などを、本書の最後で著者は紹介しています。

 

 

この本によれば、シンギュラリタリアン(技術的特異点論者)とは、「シンギュラリティを理解し、それがみずからの人生においてどんな意味をもつのか、懸命に考え続けた人」を指します。

 

 

あなたも本書を読んで、生物とテクノロジーの進化、そしてシンギュラリティ(技術的特異点)について、考察してみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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