「決まった正解はない、正解は無数にある」「今の時代は自律型組織がふさわしい」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、先代の急逝で24歳の時に3代目として社員数40名の新聞販売店「共和堂」を継ぎ、現在は「指示ゼロ経営」を伝えることをライフワークにしている株式会社たくらみ屋代表の米澤晋也さんが書いた、こちらの書籍です。
米澤晋也『指示ゼロ経営 リーダーが「何もしない」とうまくいく。』(内外出版社)
この本は、著者が歩んできた指示ゼロ経営の道のりと、そこから起こる様々な問題、実際に指示ゼロ経営にするために必要なことを紹介している書です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.なぜ今の時代に指示ゼロ経営(自律型組織)が求められるのか
2.指示ゼロ経営はどんな仕組みでまわるのか
3.指示ゼロ経営になる7つの要件
4.指示ゼロ経営の導入でリアルに起きるトラブルへの対処法
5.指示ゼロ経営を安全に導入する方法
6.指示ゼロ経営の闇と光~指示ゼロ経営は人生を創る
この本の冒頭で著者は、「今、自律型組織への関心が非常に高まっています。」と述べています。それは、誰にも正解がわからない、正解はひとつでとは限らない、つまり「正解がない」時代だからでしょう。
正解がないのは消費の現場だけではなく、働く現場でも同じ。「何のために仕事をするのか?」という働く動機も人により様々で、心の豊かさの時代には働き方にも正解がないのです。
指示ゼロ経営の仕組みは、例えば相談ごとを持ちかけられた場合に、リーダーは「一人ひとりと関わる」のではなく、「集団と関わる」というスタンスを取ることだ、と著者は言います。
一人ひとりと関わると、以下のような「4つの弊害」があるからです。
◆ 業務上の相談ばかりでなく人間関係の相談もしてくるようになる
◆ 上司に認められないと頑張れなくなる
◆ 上司の影響で動いた部下は失敗から学ばない
◆ 上司の限界がチームの限界になってしまう
それに対して、「集団と関わる」上司は、「三人寄れば文殊の知恵」を引き出すことができるのです。
次に本書では、「賢い集団」になるための7つの役者を次のように挙げています。
1.イノベーター
2.積極的なフォロワー
3.求めニスト
4.深めニスト
5.まとめニスト
6.合意確認
7.反論者
何となくニュアンスはお分かりになると思いますが、詳細の説明についてはぜひ、この本を手に取ってお読みください。
続いて著者は、「指示ゼロ経営組織のつくり方」として、そのための要件を7つ挙げています。まず、目に見えない「水面下」の要件は以下の3つです。
◆ 望みの統合
◆ ひとりも見捨てない
◆ 心理的安全性
また、目に見える「水面上」の要件は、次の4つになります。
◆ ビジョンデザイン
◆ 自己決定
◆ 変化・成果の見える化
◆ 学び合い
この本の後半では、指示ゼロ経営の導入で現場に起きるトラブルへの対処法が具体的に書かれています。
また、それを踏まえて、指示ゼロ経営を安全に導入する方法について記されています。
最後には、指示ゼロ経営は「人間性の重視」であることが述べられています。つまり、指示ゼロ経営は「人生を創る」ということです。
あなたも本書を読んで、リーダーが何もしないとうまくいく「指示ゼロ経営」について学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!