金融に人生を捧げてきた異色のファンドマネージャーが、これからの時代を生きる人に知ってほしい「お金」と「働く」、そして「幸せの本質」について書いた本があります。
本日紹介するのは、1968年生まれ、東京理科大学工学部卒業後に住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)に入社、2000年にバークレイズ・グローバル・インベスターズ(現・ブラックロック・ジャパン)に入社し、多岐にわたる運用業務に従事し、ファンドマネージャーとして数兆円を動かした実績も持って、現在は独立して株式会社eumo代表取締役、ソーシャルベンチャー活動支援者会議(SVC)会長の新井和宏さんが書いた、こちらの書籍です。
新井和宏『幸せな人は「お金」と「働く」を知っている』(イースト・プレス)
この本は、「生きていくためには、もちろんお金が必要ですが、お金は幸せになるための手段であって目的ではない」ということを伝えるために書かれたものです。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.はじめに
2.これからあなたたちが生きる世界
3.「お金」を知る
4.「働く」を知る
5.「幸せ」を知る
6.あなたらしい幸せの見つけ方
7.社会を形作るものすべてに感謝を
8.おわりに
この本の冒頭で著者は、ストレス性の病気で金融マンとしての仕事をやめざるを得なくなった時に出会った「人生を変えた一冊の本」を紹介しています。
その本は、法政大学の坂本光司先生が書いた『日本でいちばん大切にしたい会社』(あさ出版)です。
坂本先生の本には、長野県の伊那食品工業や、神奈川県の日本理化学工業など、人や地域を大切にする会社が数多く紹介されています。
著者が立ち上げた鎌倉投信の唯一の商品「結い2101」は、社会を豊かにする「いい会社」を応援する仕組みで、以下の方針のもとで運用されています。
◆ 応援する理由を明確にする
◆ より多くの人が応援できるように投資先すべてを開示する
◆ 応援するからには短期的に業績が悪くなっても手放さずに、買い増す
◆ 会社の基本方針が変わらない限り投資し続ける
著者の新井さんは大学の教壇にも立っていて、長崎県立大学で経済学部長をしている三戸浩教授から「大きく有名な会社がいい会社ではなく、真にいい会社とは何かを学生たちに伝えてほしい」と依頼を受けて、社会的起業論という講義を担当しています。
このあと本書では、「お金」「働く」「幸せ」について、以下の通り、ポイントになることを著者の言葉で伝えています。
◆「いい会社」とは、これからの社会に必要とされる会社
◆「いい会社」とは、人間としての成長ができる環境を提供してくれる会社
◆ 会社とはすなわち「人の集合体」
◆ 個性を活かして、楽しく幸せに生きる
◆ 現在のあなたの個性は、過去のあなたが考え、経験したものでできている
◆ お金の使い方で社会も変わる
◆ 働くことの根本は、他者への貢献
◆ 学校は答えのある世界、社会は答えのない世界
◆ 幸せは自分の中で感じて、自分の中で作る
◆ 自分自身の幸せの物差しを持つ
◆ 他者への貢献が幸せを生む
◆ 利己と利他の一致
この本の後半で著者は、「社会を形作るものすべてに感謝を」と唱えています。
そして、小さな仕事が大きな仕事につながること、イノベーションの起こし方、運がよい人について説明しています。
さらに、仕事にかける想いが誰よりも強い人だけが残っていくことを示し、一日一日を大切にして積み重ねることを提唱しています。
最後に、これからを生きる人たちへ、次のメッセージを著者は送っています。
「どこまでも謙虚に、誰よりも強く想い、日々の小さな努力を積み重ねる」
本書の巻末には付録として、以下の3つの一覧が掲載されています。
◆ 若い人に触れてほしい、私が薦める本
◆ 若い人に会ってほしい、私が出会えた本物
◆ 若い人に訪問してほしい場所
あなたも本書を読んで、あなたと世界を豊かにするお金の新常識を学んでみませんか。
速読法・多読法が身につくレポート 『年間300冊ビジネス書速読法「7つのポイント」』 (定価 9,990円)を、こちらのサイトより、大杉潤のメルマガ『ビジネス書10000冊から』へ登録いただければ、無料で差し上げます。こちらをクリックして登録ください!
https://tsuku2.jp/mlReg/?scd=0000049956
では、今日もハッピーな1日を!