書評ブログ

『週刊誌がなくなる日 「紙」が消える時代のダマされない情報術』

「紙の週刊誌は、大衆に届いていない。何より紙の雑誌に書いてあることは、ネットニュースで流れてくる。急速に薄れつつある紙の雑誌への関心は、、オンラインニュースの影響力拡大に取って代わられている。」と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、1979年生まれ、京都大学経済学部卒業、国会議員秘書を経てプレジデント社へ入社、2021年1月経済誌としては当時最年少で『プレジデント』編集長就任、2021年7月に独立し、ITOMOS研究所を設立、現在、政治・経済分野を中心としたニュースサイトへの記事出稿数、ヤフー雑誌記事アクセスランキング1位獲得回数を合わせ「日本一読まれるウェブ記事」配信中の小倉健一さんが書いた、こちらの書籍です。

 

小倉健一『週刊誌がなくなる日 「紙」が消える時代のダマされない情報術』(ワニブックスPLUS新書)

 

 

この本は、社会の大変革期において、今メディアはどんな状態にあり、何に悩んでいるのか、そして私たちはどうやってメディアと接するべきなのかについて、嫌でもやってくるデジタル時代を乗り越える術を伝えてくれる書です。

 

 

本書は以下の4部構成から成っています。

 

1.令和メディアの最前線

2.紙メディア消滅まで、あと5年

3.デジタル化で起きた大問題

4.DX時代の読解力の鍛え方

 

 

この本の冒頭で著者は、「紙の衰退とオンラインの発展は、もはや社会の在り方も変える『大変革時代』の到来といって過言ではない。」と述べています。

 

 

本書の前半では、「令和メディアの最前線」について、以下のポイントを説明しています。

 

◆ ヤフーニュースが最も影響力を持つ時代

◆ プラットフォーマーに振り回されるメディア

◆ 戦争当事者政府がフェイクニュース合戦

◆ フェイクニュース製造村がある

 

◆ 検索エンジンが言論統制

◆ 調査集団のベリングキャト

◆ 真実を見極める力こそが「現代を生き抜く力」

◆ i Phone で撮影する時代

 

 

この本の中盤では、「紙メディア消滅まで、あと5年」およびデジタル化で起きた大問題」について、著者の見解を解説しています。主なポイントは次の通り。

 

◆ コンビニで減り続ける「雑誌コーナー」

◆「週刊誌は5年以内に消滅」という恐怖の予測

◆「無料ニュース」から「有料サブスク」への移行

◆ DeePLの翻訳力で、海外雑誌読み放題

 

◆ PV数を支え、誹謗中傷を生む「ヤフコメ」

◆ 人と会わない、表情が伝わらない会話でメンヘラに

◆ 無駄なコミュニケーションがリアルを支える

◆ スマホ依存で読解力が落ちる子どもたち

 

 

本書の後半では、「DX時代の読解力の鍛え方」について考察しています。主なポイントは以下の通りです。

 

◆ デジタル化に適応できるのは、情報を「捌く」ことができる人

◆ AIに取って替わられないのは、医療ソーシャルワーカー、教員、コンサルタント、カウンセラー、クリエーターなど非定型の創造性・協調性が必要な業務

◆ 読解力を鍛える方法は、「質問力」と「要約力」という記者のスキル

◆ 取材読み、質問読みで、情報を知識にする

 

◆ 英語習得は、「読む」「書く」「聞く」「話す」の4つの技能をバランスよく

◆ 読解力も「読む」「書く」「聞く」「話す」の4つの力の集合体

◆ 情報を短い時間で処理する「要約力」はコミュニケーションの必須条件

◆ 毎日の読書で読解力が養われる

 

◆ 新聞の「ベタ記事」に注目して、裏側を読む

◆ デジタル時代の大切な情報の「捌き方」を養うには、ニュースの裏側を読む

◆ 読書をする子ほど、コミュニケーションスキル、礼儀、マナースキルが高い

◆ 読書量の多い人ほど、「物事に進んで取り組む意欲」や「一時的な記憶力」が高い

 

 

この本の締めくくりとして著者は、週刊誌が全滅しかねない厳しい状況において、紙とデジタルの「連合軍」が勝利のカギだと述べています。

 

 

あなたも本書を読んで、デジタル時代に生き残る最重要スキルである「情報を捌く力」を磨き、仕事や人生に活かしていきませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2887日目】