「どうしてもみなさんにお伝えしたかったこと。それは私たちの日常の食生活で、知らないうちにどれだけ大量の添加物を口にし、大量の塩分、糖分、油分をとっているかということです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1951年福岡県生まれ、山口大学文理学部化学科卒、総合商社食品課勤務後、無添加食品の開発・推進、伝統食品や有機農産物の販売促進などに携わっている阿部司さんが書いた、こちらの書籍です。
阿部司『食品の裏側2 実態編:やっぱり大好き食品添加物』(東洋経済新報社)
この本は、2005年に出版してロングセラーとなっている『食品の裏側』(東洋経済新報社)の続編として、1冊目に書けなかったさらにヤバい裏側を告発している書です。
本書は以下の9部構成から成っています。
1.激安ハンバーグ弁当の裏側
2.添加物なしにはつくれない食品
3.添加物の認可をめぐるおかしな現状
4.限りなくブラックに近い添加物
5.添加物が本当に怖い理由
6.私たちは添加物とどう付き合えばいいのか
7.私たち消費者も添加物、農薬を求めている
8.添加物を減らす生活
9.お母さん、ごめんね、ありがとう
この本の冒頭で著者は、「添加物が本当に怖い理由とは何か」について、それは添加物の「魔法」です、と説明しています。そして、「添加物は自分で食い止められる」と続けています。
本書の前半では、「激安ハンバーグ弁当の裏側」および「添加物なしにはつくれない食品」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 使われている添加物は表示されている添加物より多い
◆ 見えない添加物、隠れた添加物がたくさんある
◆ 思いのほか添加物の多いお惣菜
◆ 添加物が使われる理由は、①安い、②簡単、③便利、④きれい、⑤オイシイ
◆ 牛乳の脂肪を安い植物油に置き換えたコーヒーフレッシュ
◆ マーガリン、マヨネーズもどき、激安ジャム、プリン、しょうゆ、ソースも置き換え
◆ フェイク(もどき)のための最新技術
◆ 輸入、大量生産品
この本の中盤では、「添加物の認可をめぐるおかしな現状」「限りなくブラックに近い添加」および「添加物が本当に怖い理由」について解説しています。主なポイントは次の通り。
◆ 増え続ける添加物
◆ 知りたい情報は流通経路で止まっている
◆ 添加物の直接的影響(キレる子ども、アレルギー、複合摂取の害)
◆ 添加物より恐ろしい不純物
◆ 恐怖の摂り過ぎ3兄弟:➀塩分、②油分、③糖分
◆ 食べ残し王国・日本
◆ 賞味期限への過敏な反応
◆いつつくられたのかわからないチルド総菜
本書の後半では、「私たちは添加物とどう付き合えばいいのか」「私たち消費者も添加物、農薬を求めている」「添加物を減らす生活」および「お母さん、ごめんね、ありがとう」について考察しています。主なポイントは以下の通りです。
◆「条件付きの安全」ということ
◆ 添加物と付き合う3原則:➀メリットとリスクを同時に考える、②二者択一を覚悟する、③優先順位は何か
◆ 野菜はキレイでないと絶対に売れない
◆ 日本人の過剰な美意識
◆ 本当のサービスとは、いい食品をつくること、賞品の情報を正しく提供すること
◆ 添加物を減らす3つのコツ:➀むだ買いを考え直す、②薄味で素材の味を知る、③みんなで家事をする
◆ 私の食べ方「ひふみの原則」:➀非伝統なものは食べない、②不自然なものは食べない、③未経験なものは食べない
◆ 私の食べ方「昭和そうす」:➀少食、②和食、③粗食、④薄味
◆ You are what you eat.(食べたものでつくられている)
この本の締めくくりとして著者は、「人の心をして止めなければいけないこと、人の叡智を持ってしても止められないものがあることを、今あらためて知ることが大事だと思います。」と述べています。
巻末には、「特別付録」として、「もっと知りたい食品添加物」が掲載されていて参考になります。
あなたも「家族の食の安全を守る食品選びのバイブル」である本書を読んで、安さ・便利さの裏側で私たちは何を失っているのかを改めて考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3134日目】