書評ブログ

『脳は若返る』

「スーパーエイジャーとは、70歳以上のシニアのなかでも、同世代と比較すると圧倒的に高い認知能力を持つ人のことを指します。」「その理由のひとつとして、(研究者の)ディッカーソンは、常に新しいことへのチャレンジをすることを挙げています。」と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、1962年東京生まれ、東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了、理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て、現職はソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、東京大学大学院客員教授で、理学博士、脳科学者茂木健一郎さんが書いた、こちらの書籍です。

 

茂木健一郎『脳は若返る』(リベラル新書)

 

 

この本は、シニアの皆さんが、いつまでも若々しい脳を手に入れるために、今の著者が持っている経験・知見のすべてを、余すところなく書き綴った書です。

 

 

本書は以下の5部構成から成っています。

 

1.何歳になっても活躍できる時代

2.アクティブシニアは社会とつながり、仲間が多い

3.脳がイキイキするお金の稼ぎ方、使い方

4.「脳」の寿命を伸ばす簡単な生活習慣

5.若々しい脳を保つための心の持ち方

 

 

この本の冒頭で著者は、若々しい脳を手に入れるために最も効果の高い方法として、次の3つを挙げています。

 

1.社会や人とつながる

2.常にお金の出入りがある

3.ストレスのない生活習慣

 

 

本書の前半では、「何歳になっても活躍できる時代」について、以下のポイントを説明しています。

 

◆ ジェロントロジーが年齢を気にしない武器になる

◆ シニアが暮らしやすい、生きやすい社会にするためのテクノロジー研究がジェロンテクノロジー

◆ 成熟には価値がある

◆ 年齢を重ねるメリットは、物事を考える力、洞察力、決断力

◆「脳の強化学習」サイクルを回して、アクティブシニアになる

 

 

この本の中盤では、アクティブシニアは社会とつながり、仲間が多い」および脳がイキイキするお金の稼ぎ方、使い方」について解説しています。主なポイントは次の通り。

 

◆ 社会や他者とのつながりを持つ「ソーシャル・コネクション」

◆ 人とのつながりが資産

◆ 社会的孤立は認知症のリスク + QOLを下げてしまう

◆ 友達からの誘いはなるべく断らない

 

◆ 複数のコミュニティを持っておく

◆ 人とのつながりは、ネットとリアルの両面

◆ アクティブシニアは何歳になっても稼ぐ

◆ 脳科学では「お金」とは、ソーシャルリワード

 

◆ 小さなスケールから始める

◆ モノよりも経験にお金を使う

◆ 旅は脳を活性化させるための投資

◆ 人のために使ったお金を返ってくる、幸福感が増す

 

 

本書の後半では、「脳の寿命を伸ばす簡単な生活習慣」および若々しい脳を保つための心の持ち方」について考察しています。主なポイントは以下の通りです。

 

◆ ストレスをためない生活習慣:➀太陽の光を浴びる、②周囲の人に話を聞いてもらう、③自分の好きなことをやる

◆ ストレスがセロトニンを減少させ、脳に悪い影響を及ぼす

◆ 脳腸相関を意識した食事を習慣化する

◆ パワーナップ仮眠法で脳をすっきりさせる

 

◆ 朝目覚めてから3時間=脳のゴールデンタイムを有効活用する

◆ 手の運動になる「楽器を弾く」「絵を描く」「料理をつくる」

◆ 老いという概念は、心の持ち方や態度

◆ マインドフルネスで、心を穏やかに

 

◆ 教養を身につけると感情コントロールにも役立つ

◆「回想法」で昔やりたかったことにチャレンジしてみる

◆ 環境の変化にピボットできるマインドを持つ

◆ 旅行や会食の計画をなるべく前から決めておく

 

 

この本の締めくくりとして著者は、「シニアはシニアらしいことを遠慮せずに全部やること」と述べています。

 

 

あなたも本書を読んで、何歳になっても活躍できる「若々しい脳」を手に入れてみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2970日目】