書評ブログ

ベストセラー『思考の整理学』の内容

東大1位、京大2位、早大1位の売上ランキングになっている書があります。「知の巨匠」と呼ばれ92歳の現在も元気に執筆活動を続け新刊を出し続けている外山滋比古さんのベストセラー『思考の整理学』(ちくま文庫)です。

 

 

今日は、なぜ日本のトップ大学の生協書店で人気があるのか、この本の内容をずばり紹介します。

 

 

外山滋比古『思考の整理学』(ちくま文庫)

 

 

 

この本は、「考える」ということについて、著者のさまざまな知見を整理して、我々に問題提起しているものです。

 

 

その斬新で多角的な視点や論点の提示が、多くの一流大学の学生たちの心をとらえたのではないかと思います。

 

 

 

本書は全部で33のテーマについて6分野に分けて、著者の外山さんが視点や論点を提言しています。私が印象的だった主なテーマは以下の通りです。

 

 

1.グライダー

 

2.不思議な逆説

 

3.朝飯前

 

4.触媒

 

5.セレンディピティ

 

 

6.情報の「メタ」化

 

7.つんどく法

 

8.メタ・ノート

 

9.整理

 

10.とにかく書いてみる

 

 

11.しゃべる

 

12.知恵

 

13.未知・既知

 

14.拡散と収斂

 

15.コンピューター

 

 

本書の冒頭に述べられている「グライダー能力」と「飛行能力」の違いが面白い比喩です。

 

 

受働的に知識を得るのが前者、自分でものごとを発明、発見するのが後者、ということです。

 

 

グライダー能力をまったく書いていては、基本的知識すら習得できません。何も知らないで飛べば、どんな事故になるかわかりません、。

 

 

一方、現実にはグライダー能力が圧倒的で、飛行能力はまるでなし、という「優秀な」人間がたくさんいる、ということです。しかもそういう人間が、「翔べる」という評価を受けています

 

 

 

本書は、「考える」ということが一貫したテーマですが、「考える」ということを私たちは誰に教わることなく、自分でなにげなく身につけています。

 

 

したがって、自分がどういう考え方をしているのかを意識するには、他の人の型に触れるのが有効だ、としています。

 

 

そういう意味で本書は、「ものを考えるとはどういうことか」を考える人にとって、「他山の小石」くらいに見ていただければ幸いということです。

 

 

 

本書の「結び」の部分で、著者は、「思われる」と「考える」について日本人の特性を論じていて興味深いです。「~と思われる」や「~であろう」という表現を言葉や論文で日本人は好んで使います。

 

 

外国人からしたら、自信のない曖昧な表現に聞こえてしまいます。そのへんの感覚の違いを、日本人はきちんと意識して使うべきでしょう。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!

 

 

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