「何を、どの順番で、進めるかを意識するだけで、仕事の効率や生産性は大きく変わります。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1977年生まれ、関西学院大学総合政策学部卒業、商社系SI企業に入社し、米国ソフトウェアベンチャーへの技術派遣でサンフランシスコ勤務、アクセンチュア、日本IBMなどを経て、現在は株式会社ギックス取締役、共同創業者の田中耕比古さんが書いた、こちらの書籍です。
田中耕比古『仕事の「質」と「スピード」が上がる仕事の順番』(フォレスト出版)
この本は、著者が若手コンサルタントの時代に叩き込まれたノウハウを、その後、20年近くかけて体系化してきた「成果につながる仕事の順番」を伝えてくれる書です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.仕事ができない人は何が間違っているのか?
2.仕事を進める基本の型「GRAPH」
3.仕事の質とスピードを上げる「終わらせる」順番
4.会議・ミーティングの順番
5.ミス・失敗を減らす仕事の順番
6.仕事を円滑に進めるスキル
この本の冒頭で著者は、実際の仕事のシーンに即した順番について、次のように基本の型を紹介しています。
◆ 「重いタスク」と「軽いタスク」、どちらを先に終わらせるべきか?
◆ 大量のタスクがあるときに、「先にやるべきこと」とは?
◆ 会議の生産性を上げるために「会議前にやっておくべきこと」とは?
◆ 上司への質問の前に、何をすれば生産性が上がるのか?
◆ 部下のミスに対処する際に、気をつけるべき順番とは?
◆ チームとして仕事の成果を上げるための「仕事を振る」順番とは?
本書の前半では、「仕事ができない人は何が間違っているのか?」および「仕事を進める基本の型 GRAPH」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 仕事を始める前に「仕事について考える」
◆「すぐに行動する」と手戻りが増える
◆「作業時間の見積もり」は基本のキ
◆ 成功の振り返りで「成果の再現性」を高める
◆ 仕事を進める基本の型「GRAHU」:➀Goal(目的・目標を定める)
◆ ②Route(道筋・打ち手を考える)
◆ ➂Agreement(すり合わせる)
◆ ④Progress(実行する・進捗を管理する)
◆ ⑤Harmonize(調和させる)
この本の中盤では、「仕事の質とスピードを上げる終わらせる順番」および「会議・ミーティングの順番」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ やらない仕事を見極める
◆ 重要度と緊急度で整理する
◆ 作業単位のフローに分解し、作業時間を見積もる
◆「手戻り」をなくすと、生産性は劇的に上がる
◆ 会議を始める前に、アジェンダを投げる
◆ 会議を終える前に「宿題」の確認をする
◆ アイデアは「量」を出してから「質」を上げる
◆ 言いたいことを言う前に、「話の前提」を揃える
◆ 質問する前に、「仮説」を作る
本書の後半では、「ミス・失敗を減らす仕事の順番」および「仕事を円滑に進めるスキル」について考察しています。主なポイントは以下の通り。
◆「アラート」を即座に出すことが原則
◆ スケジュール変更は最速で行う
◆ 問題をクローズするまでに、「再発防止策」を打ち出す
◆ やり切って満足する前に、「仕事の改善点」を洗い出す
◆ 詳細を見る前に、「全体」を見る
◆ 直感に頼る前に、「データ」を見る
◆ 資料の完成度を上げる前に、「仮説の完成度」を上げる
◆「質」を求める前に、「量」をこなす
この本の締めくくりとして著者は、「システムエンジニアでもコンサルタントでも、会社経営でも、事業運営でも、結局は、すべて『同じ方法論』でうまくいく」と述べています。
あなたも本書を読んで、仕事の「質」と「スピード」が上がる「仕事の順番」の基本を学び、実践してみませんか。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
https://www.youtube.com/@user-kd3em9nm4q/featured
では、今日もハッピーな1日を!【3205日目】