書評ブログ

『限界マンション-次に来る空き家問題』

「今後はマンションの老朽化が進み、同時に居住者の高齢化や空室化が進んで管理が行き届かなくなり、スラム化に至る ” 限界マンション ” が大量に出てくる」と、警鐘を鳴らしている本があります。

 

 

本日紹介するのは、富士通総研経済研究所上席主任研究員米山秀隆さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

米山秀隆『限界マンション-次に来る空き家問題』(日本経済新聞出版社)

 

 

この本は、マンションという住まいが持つ問題を、その末路がどのようなものになるのか考察を深めていくことで、今後どのような対応が必要になってくるのかを論じています。

 

 

とくに、マンションの老朽化居住者の高齢化が同時に起こって空き家となり、スラム化する「限界マンション」が、やがてタワーマンションに波及した時に、大きな問題になるでしょう。

 

 

 

本書は以下の6部構成から成っています。

 

 

1.マンションという住まいの末路

 

2.マンションの歴史-埋め込まれた時限爆弾

 

3.マンションの2つの老いと建て替えの現実

 

4.限界マンション化にどのように立ち向かうか

 

5.空き家問題の現在

 

6.空き家問題の今後の展開と限界マンション

 

 

本書の冒頭で著者は、マンションの老朽化が進み、建て替えや解体という処理をどうするかという、「マンションの終末期問題」を採り上げています。

 

 

 

新潟県長岡市のリゾート旅館が、行政代執行にて解体された事例を紹介し、マンションの場合はいかに処理が困難であるかを説明しています。

 

 

こうしたマンションが潜在的に抱える問題を、本書では「埋め込まれた時限爆弾」と表現しています。

 

 

さらに、この本では、次のような理由で、「マンション建て替えのハードル」は極めて高い、と警告を発しています。

 

 

◆ 住民の高齢化

◆ 空室化・賃貸化

◆ 管理組合の機能不全

◆ 区分所有者の合意

 

◆ 余裕のない容積率

◆ 既存不適格物件

◆ 解体・建て替え費用

◆ 人口・世帯数減少

 

 

本書の後半では、欧米やアジアなど諸外国におけるマンションの終末期の処理について、法制や事例を紹介し、日本との比較を行っています。

 

 

今後、空き家率はさらなる上昇が見込まれ、また将来的には、より解体や建て替えが困難と予想される「タワーマンションの老朽化」が大きな問題となるでしょう。

 

 

また、本書の巻末には、「限界マンション」の問題を考察するうえで有益な参考文献が数多く掲載されています。

 

 

あなたも本書を読んで、老朽化と空き家化によりスラム化する「限界マンション」の問題を考えてみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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