「がんを予防できるとしたら、あなたは何から始めますか?」――そんな問いに、専門医としての臨床経験と科学的エビデンスの両面から明快に答える “がん予防バイブル” があります。
本日紹介するのは、福岡県生まれ、九州大学医学部卒業後、米国ジョンズ・ホプキンズ大学医学部に留学し、多くの研究論文を発表、1000例以上の外科手術経験を持ち、日本外科学会専門医・指導医、がん治療認定医の資格を有するがん専門医、医学博士で、YouTube「がん情報チャンネル・外科医 佐藤のりひろ」(登録者20万人超)を運営する、佐藤典宏さんが書いた、こちらの書籍です。
佐藤典宏『専門医がやっている「がん」にならない50の習慣』(SB新書)
この本は、「がんは生活習慣病である」という視点から、食事・運動・睡眠など日常生活において実践可能ながん予防法を、最新の医学論文に基づいて紹介する実用書です。
この本の冒頭では、「2人に1人ががんになる時代」において、もはや “自分だけは大丈夫” という前提は通用せず、「正しい情報に基づいた予防行動」こそが重要であると力強く提言しています。
本書は以下の3部構成から成っています。
1.最新医学が証明! がんを寄せ付けない驚きの食習慣
2.運動嫌いでもできる! 本当に正しい、体の動かし方と休息の取り方
3.がんにまつわる素朴な疑問
本書の前半では、「食事に関するがん予防のエビデンス」について、以下のポイントが具体的に示されています。
◆ 卵を1日2個以上食べると、がん死亡リスクが3.2倍に
◆ 赤肉(牛・豚など)を毎日80g以上食べる女性は大腸がんリスクが48%増加
◆ 「減量中に炭水化物を抜く」のは肝臓に負担、肝がんリスクが上昇
◆ 高温調理でできる「AGE」によって、がん発症率が倍増する可能性
◆ アブラナ科野菜やきのこ類の摂取が、がん予防に有効であるとの複数の研究報告
この本の中盤では、「運動・休養・衛生習慣を通じたがんリスクの管理法」について、身近な事例と共に紹介されています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 1日7時間以上座ると、乳がん・肺がんなど複数がんのリスクが高まる
◆ 筋トレは週30分以上で、がん死亡率を有意に減少させる
◆ 過眠(9時間以上)は、乳がん・子宮体がんリスクを22%高めるという調査結果
◆ 歯周病と膵臓がんリスクには相関があり、死亡率が2.3倍になるというデータも
◆ パートナーの喫煙でも、受動喫煙によって肺がんリスクが増大する
本書の後半では、「がんにまつわるよくある誤解」について、科学的根拠に基づいて一つひとつ丁寧に答えています。主なポイントは以下の通りです。
◆ がん家系の影響は、遺伝よりも“生活習慣の連鎖”が要因となるケースが多い
◆ 花粉症の人ががんになりやすいというエビデンスは現時点で不十分
◆ 「笑い」と「がん予防」の因果関係は認められつつあり、免疫力との関係が示唆されている
◆ 電磁波によるがん発症リスクはごく限られており、過度な心配は不要
◆ 便秘・血液型などとの関連については、信頼できる科学的証拠は乏しいが、生活習慣の改善には意味がある
この本の締めくくりとして著者は、「がんを予防するには、何か一つの特効薬ではなく、“日々の習慣そのものを変える”ことが最も確実な方法である」と語っています。
知識ゼロからでも取り組める内容でありながら、専門医としての経験と厳選された医学的データに裏付けられた本書は、まさに「科学で読み解く予防医学の決定版」と言える内容です。
あなたも本書を手に取り、“がんにならない習慣” を今日から始めてみませんか?
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では、今日もハッピーな1日を!【3777日目】