書評ブログ

『世界が称賛する日本の経営』

近江商人の心得として伝えられてきた「三方良し」、すまわち、「売り手良し、買い手良し、世間良し」を追求する「日本的経営」の良さを改めて提唱している本があります。

 

 

本日紹介するのは、創刊20年となる殿堂入りメールマガジン『国際派日本人養成講座』編集長で、経営学博士伊勢雅臣さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

伊勢雅臣『世界が称賛する日本の経営』(扶桑社)

 

 

この本は、欧州で4年、アメリカで3年、日本企業の現地法人社長として企業経営を経験した著者の伊勢さんが、かつての日本企業が人を大切にして事業を成長させようとした姿勢、すなわち「日本的経営」を見失いつつあるのではないか、という危機感から書かれました。

 

 

 

本書は以下の4部構成から成っています。

 

 

1.現代を生き抜く日本的経営

 

2.世界に挑んだ日本的経営

 

3.国を興した日本的経営

 

4.日本的経営の源流

 

 

この本の冒頭で、日本企業の伝統的な人づくりの精神を説いているアメリカで刊行され、その後長年にわたって全世界で読み継がれている、次の2冊を紹介しています。

 

 

 

前者の本は初版刊行から約30年間、世界20カ国以上で刊行され、累計200万部も売れています。また、後者の本は、1980年代に登場して、全世界での累計販売1500万部という異例のベストセラーとなっています。

 

 

『リーダーシップ・チャレンジ』では、いかに社員一人ひとりが、自ら考え、主体的に行動できるようにするか、ということを繰り返し論じています。

 

 

また、『1分間マネジャー』では、次の一節が印象的だとして、著者の伊勢雅臣さんは本書に引用しています。

 

 

「管理している部下の顔を一人一人、一日のほんのわずかな時間でいいからチェックしよう。そして、部下こそもっとも大切な財産であることを、肝に銘じよう。」

 

 

これらはまさに、「三方良し」を実践してきた、伝統的な日本企業が大切にしてきた「日本的経営」の原則でしょう。

 

 

 

次にこの本では、現代も実践されている「日本的経営」の事例として、以下の経営者(当時の肩書き)を紹介しています。

 

 

◆ 日本電産・永守重信

 

◆ 勇心酒造・徳山孝

 

◆ イトーヨーカドー・鈴木敏文社長

 

◆ 日本理化学工業・大山泰弘社長

 

◆ ソニー・井深大

 

 

◆ 本田技研工業・本田宗一郎

 

◆ キッコーマン・茂木友三郎社長

 

◆ トヨタ・豊田佐吉(創業者)

 

◆ 松下電器(現パナソニック)・松下幸之助社長

 

◆ 日本的経営の始祖・石田梅岩

 

 

とくに最初に挙げた日本電産・永守重信社長による、三協精機の買収・再建については、心動かされる「経営の真髄」が紹介されています。

 

 

また、江戸時代中期に京都の呉服屋奉公を退いた後、自身の経験をもとに商人の歩むべき道を説いた石田梅岩の、「誠実・勤勉・正直」の教えは、深く心に残りました。

 

 

 

その他、住友財閥の伊庭貞剛安田財閥の安田善次郎日本型資本主義の父と言われる渋沢栄一などの経営者としての考え方や、日本的経営を実践していた事例を本書では解説しています。

 

 

あなたも本書を読んで、世界が称賛する「日本的経営」の真髄を学んでみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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