世の中からプレゼン嫌いの人が一人でもいなくなるように、ササるプレゼンはどんなものか、また実践方法までを網羅している本があります。
本日紹介するのは、化学メーカーや市場調査機関勤務を経て、1999年より研修講師として活躍している風土刷新コンサルタントで、日本ほめる達人協会特別認定講師でもある長谷川孝幸さんが書いた、こちらの新刊電子書籍です。
長谷川孝幸『人前で話すのが苦手な人でもササるプレゼン 絶対失敗しない!5ステップ』(ごきげんビジネス出版)
この本は、プレゼン技術の向上に向けて、以下の5つのステップごとに構成されています。
1.「プレゼン=相手に情報を伝える」を理解しよう
2.「ササるプレゼン」の5つの準備
3.人前で話す気持ちを楽にしよう
4.「ササる」コンテンツの作り方
5.いざ本番! プレゼン直前の最終確認
この本の冒頭で著者は、「研修」「セミナー」「講演」とプレゼンの違いについて解説しています。それぞれ、受講者(聴講者)の方々の参加意識が違うため、使い分けていないとピントが合わせにくくなる、と長谷川さんは述べています。
研修については、主催者の狙いや受講後の行動変化やアウトプットの改良といった成果が求められます。
また、セミナーの場合は、研修よりも参加への自由度は高いのですが、「知識が身につく」と「聴いていて楽しい、面白い」の両方が求められます。
そして、講演では、テーマやコンテンツも大事ですが、話者自身の人気・魅力にひかれて聴きに来ることも多く、属人性に左右される、と言えます。
そうした中でプレゼンは、まずは「最低限の情報が伝わる」ことを目標にします。そのため、「準備と練習」をしっかりとして、粛々と伝えるべきことを伝えるのがよい、とされています。
また、研修やプレゼンについては、次のようなポイントを押さえておく必要があります。
◆ 双方向型なのか一方向型なのか
◆ 知識を得るのか知恵を得るのか
◆ 聴きたいのか、書きたいのか。参画したいのか
プレゼンの評価としては、アンケートなどでフィードバックされますが、以下の3点を自己評価してみましょう。
1.その日その場でどうしても話さなければいけないことをもれなく話したか
2.本当に必要なメッセージを相手が理解したか
3.内容に齟齬はなかったか
適切に表現できているかどうかを自身で点検する際には、次の手順で行うことが有効だと本書では説明しています。
◆ 台本(スクリプト)をきちんと作る
◆ フローチャート(工程図)を作り、筋道を都度都度確認する
◆ チェックリストを作り、折々にチェックする
◆ 自分の話している録画や録音を自己評価する
◆ できればまず身内(社内の仲間など)に見せる
次に本書では、「ササるプレゼン」とするため、次の「5つの準備」を提唱しています。
1.好まれるテーマを設定する
2、好まれるコンテンツを組み立てる
3.好まれるスピーカーになる
4.好まれる展開を事前想定する
5.マイナス要因を排除する
それぞれの具体的な準備法についても、詳しく紹介されていますので、興味ある方はぜひ、この本を手に取ってお読みください。
続いて「展開法」ですが、プレゼンでは次の5つを事前想定します。
1.投げかける
2.訴える
3.反応を見る
4.対処する
5.クロージングする
それぞれについて具体的なノウハウが書かれていますので、ぜひ本書を読んでご確認ください。
研修やプレゼンは、相手が必ずしも聴く姿勢になっておらず、アウェイの中で相手のマインドブロック(心の障壁)を丁寧に崩していく必要があります。
つまり、プレゼンを聴いている方は、このプレゼンは聴くに値するか、メリットは存在するかなど評定しながら聴いている、と心得ておくことが大切です。
この本の中盤では、「伝える技術の基本練習」について記されています。以下のような項目です。
◆ 発声・発音
◆ 姿勢
◆ 表情
◆ 台本づくり
◆ ゴールから逆算して考えて話す
続けて、「ササる」コンテンツの作り方が紹介されていて参考になります。ブライアン・トレーシーの提唱する「SMARTの法則」は有名ですが、それを日本語に置き換えた「グタイテキ」という法則で、以下の通りです。
グ: 具体化する(細かく描写)
タ: 達成可能(プロセスがはっきりしている)
イ: 意欲がわく(メリットがはっきりしている)
テ: 定量化(数値表現)
キ: 期日を決める(締切とタイミング)
その他にも、以下のような手法やノウハウが説明されていて、私の経験上も有効です。
◆ 3つ(5つ)にまとめる
◆ 3段階(5段階)考える
◆ 3方向(5方向)から見る
◆ 3案(5案)出す
◆ 3(5)つで区切る
◆ メリットを明確にする
◆ デメリットもきちんと伝える
◆ 「言いたいこと」ではなく「聴きたいこと」を組む
最後に、本番直前の確認について、留意点が述べられています。以下の点を点検します。
◆ 「教えてやる」というスタンスになっていないか
◆ スライドを投影するか、スライドの解説が主になっていないか
◆ 「飾る」と「さらけ出す」のバランスはどうか
◆ 「柔軟な部分」と「きっちりした部分」のメリハリはどうか
◆ 「逃げ道」や「落としどころ」の用意はあるか
この本は、人気講師として、約20年間で延べ35,000名を超える研修を担当し、15,000名以上の講演・セミナー受講者に向けて登壇してきた著者の実績・経験に裏付けられた技術・ノウハウが満載の書でお薦めです。
あなたも本書を読んで、「ササるプレゼン」を目指してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を