「年金は、制度を知らないだけで“何十万円、何百万円”と差がつく」
そんな現実を、真正面から突きつけてくる一冊があります。

本日紹介するのは、社会保険労務士として長年にわたり年金相談の最前線に立ち、新聞・雑誌・講演などを通じて数多くの人の年金不安に向き合ってきた専門家チームが執筆した、こちらの書籍です。

東海林正昭ほか『夫と妻の年金 これなら損しない!年金相談のプロが教える万全の手続きQ&A大全』(文響社)

この本は、2025年度の年金大改正に対応しながら、夫婦それぞれの年金について「どこで損をしやすいのか」「どうすれば回避できるのか」を、一問一答形式で徹底的に解説した“年金実務の決定版” です。

本書は以下の10部構成から成っています。

1.わかりにくい「年金の仕組み」の落とし穴についての疑問

2.老後の保障「老齢年金」の落とし穴についての疑問

3.もしもの保障「障害年金」「遺族年金」の落とし穴についての疑問

4.知らないと大変!「女性の年金」の落とし穴についての疑問

5.60歳前から年金を増やす「加入手続き」の落とし穴についての疑問

6.60歳以降に年金を増やす「任意加入」の落とし穴についての疑問

7.65歳前に受給する「特老厚」「繰上げ受給」の落とし穴についての疑問

8.働きながらもらう「在職老齢年金」&「税金」の落とし穴についての疑問

9.66歳以降に受給する「繰下げ受給」の落とし穴についての疑問

10.遺族も受け取れる「もらい忘れ年金」の落とし穴についての疑問

本書の前半では、年金制度そのものの “誤解されやすいポイント” が丁寧に整理されます。
制度を知らないまま人生の節目を迎えることが、いかに危険かがよく分かります。主なポイントは以下の通りです。

◆ 国民年金の未納は、将来の年金額に直結する

◆ 結婚・転職・退職時に起きやすい「年金記録の欠落」

◆ 年金は「自動的にもらえる」ものではない

◆ 手続きを知らないだけで受給漏れが発生する

◆ 公的年金は老後だけでなく、障害・死亡もカバーしている

 

この本の中盤では、夫婦・女性・働き方の違いによって生じる “年金格差” が具体的に示されます。とくに、女性や共働き世帯にとっては必読の内容です。主なポイントは次の通り。

◆ 配偶者加給年金(年40万円)をもらえなくなる落とし穴

◆ パート勤務や離婚が年金に与える影響

◆ 妻の年金は「ついで」ではなく、戦略的に考える必要がある

◆ 任意加入を使えば、未納分を取り戻せるケースがある

◆ 定年後・起業後でも、年金を増やせる道は残っている

 

本書の後半では、繰上げ・繰下げ受給、在職老齢年金など、“判断を誤ると一生後悔するテーマ” が集中して解説されます。主なポイントは以下の通りです。

◆ 繰上げ受給は「早くもらえる」代わりに一生減額

◆ 繰下げ受給は万能ではなく、死亡リスクとのバランスが重要

◆ 繰下げ請求前に亡くなると増額分は受け取れない

◆ 働きながら年金をもらうと減額されるケースがある

◆ 税金・社会保険料との関係まで考えて初めて最適解が見える

 

年金は、「難しい制度」ではなく、「知らないと確実に損をする制度」です。夫婦それぞれの立場で、いつ・どんな手続きをするかによって、老後の安心感は大きく変わります。

図解とQ&A形式で非常に読みやすく、年金が苦手な人ほど価値を実感できる一冊。50代以降の方はもちろん、40代のうちに読んでおきたい “年金の必携書” です。

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では、今日もハッピーな1日を!【3946日目】