『 ”働く” を自分でデザインする おんな・ひとり・フリーランス』
「誰かに人生を決めさせない。自分の人生の主演・脚本・監督を自分でやる」
そんな覚悟あるメッセージが、静かに、しかし力強く胸に届く本があります。
本日紹介するのは、慶應義塾大学文学部卒業後、内閣府で政府広報に携わり、その後、大企業からベンチャー企業まで幅広く広報の現場を経験。気づけばフリーランスという生き方に流れ着き、コーチングとの出会いを通じて自己探求を深め、現在はパーソナルコーチ/広報コンサルタントとして活動。岐阜に暮らしながら東京を相手に働き、情報科学芸術大学院大学博士前期課程に在学中。自身のルーツやアイデンティティとも向き合い続けている佐賀晶子さんが書いた、こちらの書籍です。
佐賀晶子『 ”働く” を自分でデザインする おんな・ひとり・フリーランス』(同文館出版)
この本は、「フリーランスになる方法」を教えるハウツー本ではありません。違和感に気づき、自分の人生のハンドルを取り戻し、納得のいく選択を重ねていく――そんな “人生後半の再設計” を、著者自身の試行錯誤とともに描いた一冊です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.違和感に気づけば本音が目を覚ます
2.決断のとき ――動き出すと世界が手を差し伸べてくれる
3.雇われないという選択肢 ――フリーランスのはじめ方
4.お金を味方につけると人生がはずむ
5.地方にあるもうひとつの暮らし
6.学びが私を自由にする
7.婚活から終活へ ――意味ある未来を選び取る
本書の前半では、「なんとなく違う」「このままでいいのだろうか」という、言葉にしづらい違和感を丁寧にすくい上げながら、自分の本音に気づいていくプロセスが描かれます。印象的なポイントは以下の通りです。
◆ 違和感は、人生を次のステージへ進めるサイン
◆ 準備が整うのを待たず、「やりながら整える」発想
◆ ラクな道を選ぶことは、逃げではなく勇気
◆ ひとりで生きるとは「孤立」ではなく「自立」
◆ 納得感こそが、人生の満足度を決める
この本の中盤では、フリーランスとして生きる現実――お金、住まい、仕事のつくり方、地方での暮らしなどが、等身大の言葉で語られます。理想論ではなく、実体験に基づくリアルさが際立ちます。主なポイントは次の通り。
◆ 収入を安定させるには「稼ぐサイクル」をつくる
◆ フリーランスの住宅ローンは「信用」の話
◆ 地方には、都市とは違う豊かなつながりがある
◆ 大人になってからの学びは、人生の自由度を広げる
◆「役に立つ自分」から降りると、世界が広がる
本書の後半では、婚活から終活までを視野に入れた「人生後半のデザイン」が語られます。年齢を重ねることを悲観せず、意味ある未来を選び取るための視点が示されています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 人生にゴールがあるとすれば「納得のいく人生」
◆ 行きたい方向は、途中で変わってもいい
◆ 道草や迂回も、人生の一部
◆ 自分で選び続けることで、人は自由になれる
◆ 違和感の先に、まだ出会っていない自分がいる
この本は、「こう生きるべき」という正解を示しません。代わりに、「自分で考え、選び、引き受ける勇気」を思い出させてくれます。
もし今、
・このままでいいのかと感じている
・働き方や生き方を見直したい
・誰かの正解ではなく、自分の納得を大切にしたい
そう思っているなら、本書は静かに寄り添い、背中を押してくれる一冊になるはずです。
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では、今日もハッピーな1日を!【3940日目】








