「還暦や定年が近くなってくると、自分も周囲にも、それまでとは違ういろいろな動きが出てくるものです。(中略)とりわけ気になってくるのが、自分がシニアとなったときの生活とおカネに関する問題。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1956年生まれ、神戸大学法学部を卒業し、富士銀行(現みずほ銀行)を経て、経営コンサルティングを行うディー・ディー・マイスター株式会社を設立し、代表取締役を務める岡内幸策さんが書いた、こちらの書籍です。
岡内幸策『おひとりさまの「シニア金融」』(日本経済新聞出版社)
この本は、定年後シニアの生活について、特に独身でそれを迎える「おひとりさまシニア」の課題を中心に、考えていこうとするものです。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.「カネ」「健康」「孤独」の3つをどう考える
2.おひとりさまシニアの生活は不安がいっぱい
3.シングルアゲイン
4.おひとりさま用シニア金融商品
5.自分のためのケアプランと後見制度
6.「らしく」生きる
この本の冒頭で著者は、「カネ」「健康」「孤独」の3つをどう考えるか、と問題提起をしています。
実は、この問題意識は拙著『定年後不安 人生100年時代の生き方』(角川新書)における問題意識とまったく同じです。
私の本との違いは、本書では「カネ」の問題を中心に、金融商品などの紹介を詳しく行っている点と、「おひとりさま」という「孤独」の問題を男性の場合、女性の場合に分けて考察している点です。
またキーワードとして、次の言葉を挙げています。
◆ 今後の生活パターンや生活費
◆ 定年退職時での注意点
◆ 両親のこと
◆ 家族のこと
◆ 持病のこと
◆ 相続
◆ 親戚のこと
◆ 墓(田舎の場合)守り
この本で提唱している「シニア金融」について、特徴的な点は以下の通りです。
◆ 年金はむしろ早めにもらう人が増えている
◆ 資金繰り表を作るべし
◆ 起業できる「武器」があるのか
◆ 心と体が健康であること
◆ 自由に動け、生活できてこそ(健康寿命)
◆ 無理せず仲間づくり
◆ 1人と独りには大きな違いがある
本書の中盤には、おひとりさまシニアの生活について、その不安を以下のタイプ別に分析・解説しています。
◆ 独身女性(非婚シングル)
◆ 独身男性(非婚シングル)
◆ シングルアゲイン(離婚・死別)
◆ 熟年シニアを目指す
さらに、おひとりさま用金融商品として、以下の商品を紹介しています。
◆ 預金(普通預金・定期預金・電子マネー・外貨預金・仮想通貨・金投資)
◆ 証券投資(投資信託・ETF・株式投資・J-REAT・債券投資)
◆ 小口化商品(「不動産特定共同法」の商品)
◆ 不動産投資
◆ 先物投資と証拠金取引
以上のメイン商品に加えて、「おつりで運用」、「リバースモーゲージ」、「トンチン年金」、「クラウドファンディング」、「P2P」などを紹介・説明しています。
この本の最後には、ケアプラン、後見制度、遺言、生きた証、おひとりさま終活などについて、解説されています。
あなたも本書を読んで、おひとりさまの「シニア金融」について考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を