「学生時代に算数や数学が得意だったかどうかは、ほとんど関係ありません。仕事をうまく進めるためには、ちょっとだけ数字が使えればよいのです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、ビジネス数学の専門家で、人材教育コンサルタントの深沢真太郎さんが書いた、こちらの新刊書籍です。
深沢真太郎『入社1年目からの数字の使い方』(日本実業出版社)
この本は、すべてのビジネスパーソンと数字を仲良くさせる本です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.入社1年目のあなたに まずお願いしたいこと
2.社会人が毎日の仕事で期待されている 数字の基本
3.「ちゃんと考えている」と自信を持てる 論理的に考える方法
4.一目置かれるようになる 数字を使った報告の仕方・意見の言い方
5.データを活かせるようになる 数字を楽しく読むための7つの基本
6.実は先輩も知らない! 数字とグラフを使った資料づくりのコツ
7.「伝わらない」がゼロになる! 数字を使ったプレゼンテーションの技術
この本の冒頭で著者は、以下にあるような、たったそれだけの「知っていれば簡単にできること」で、相手からの印象が変わり、認められ、仕事は楽しくなっていく、と述べています。
◆ 上司と話すときに数字を入れることを意識する
◆ つくった資料にひと手間加えて見栄えをよくする
つまり、ビジネスシーンにおいて、もうちょっと数字をうまく使えれば、次のようなことができるようになります。
◆ 根拠を持って意見がいえるようになる
◆ 考えを整理することができる
◆ 簡単に優先順位が決められる
◆ 数字に強い上司から褒められるような報告・連絡・相談ができる
◆ 複雑なデータをグラフや表を使ったわかりやすい資料に換えることができる
次に、「数字を使うメリットは何か」と著者の深沢さんは読者に問いかけます。それはズバリ、「決められる」こと。
私たちは、数字(数量)によって行動を決める場合が多くあり、ビジネスパーソンは数字(数量)に敏感でなければならない、ということです。
続けて、社会人が期待されている数字の基礎として、次の「2種類の数字」を使いこなす必要がある、と著者は言います。
◆ 実数: ヒト・モノ・カネといったものの「量」を表現する数字
◆ 割合: その実数の「よい・悪い」を表現する数字
この後、本書では数字を実践的に使って仕事を進めるテクニックを、以下の観点から説明・紹介をしています。
◆ 「数字コトバ」を使って論理的に説明する
◆ 重み付け評価、価値を数値化する
◆ 情報⇒数字⇒情報のサンドイッチで報告
◆ 平均値と率で自分の意見の根拠づけをする
◆ 伝える数字と伝えない数字を選ぶ
◆ 正確な数字とザックリした数字を使い分ける
◆ データを活かせるように数字を読む
◆ 傾向、異物、平均値、中央値、最頻値、標準偏差を使ってデータを読む
とくに次にあげる、誰でも使える、データを読むための「5つのステップ」は重要です。
1.まずはグラフ化し、「傾向」と「遺物」を把握する
2.データの平均値と標準偏差を計算する
3.必要であれば「遺物」を除き、改めて平均値と標準偏差を計算
4.「平均値±標準偏差」で “ だいたいの散らばりの範囲 ” を把握する
5.「標準偏差÷平均値」で相対評価する
本書の後半では、数字とグラフを使った資料づくりのコツ、および伝わらないことがなくなる、数字を使ったプレゼンテーションの技術が紹介されています。
具体的な詳細テクニックが知りたい方は、ぜひこの本を手に取ってお読みください。巻末資料として、「Excel 操作法」も掲載されているので、実践的な解説はすぐに役立つ内容です。
あなたも本書を読んで、毎日の仕事が数字の力で変わることを実感してみませんか。ビジネスで「数字」を武器にしたい方にはぜひお薦めの一冊です。
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では、今日もハッピーな1日を