「まだ時間はある」― そう思って日々を過ごしている私たちに、静かに、しかし鋭く問いを突きつけてくる一冊です。

本日紹介するのは、元外務省主任分析官として国際政治の最前線を経験し、作家としても数多くの著作を世に送り出してきた佐藤優さんが著した、こちらの書籍です。

佐藤優『残された時間の使い方』(クロスメディア・パブリッシング)

本書のキーワードは、とても明確です。それは、「45歳から始まる〈引き算の人生〉」という視点。

私たちは若い頃、「もっと経験を」「もっと成果を」「もっと収入を」と、足し算で人生を組み立てていきます。しかし著者は、45歳前後を境に、人生の時間の質は大きく変わると語ります。それ以降は、何かを増やすのではなく、「何に時間を使わないか」「何を削ぎ落とすか」が問われるフェーズに入るのです。

本書は、以下の5部構成から成っています。

1.人生は時間泥棒との闘いである

2.残り時間を意識した人生再設計

3.「休養」と「教養」で自分時間を取り戻す

4.1日、1日が充実する時間の使い方

5.幸せになるための残り時間の使い方

 

本書の前半では、私たちがいかに「時間を奪われる存在」になっているかが描かれます。主なポイントは以下の通りです。

◆ 忙しさに追われ、「残り時間」を考えない日本人の習性

◆ 時間は無限にあるという錯覚の危うさ

◆ 人生は放っておくと他人の都合で埋め尽くされる

◆ 45歳までは「足し算の時間」、それ以降は「引き算の時間」

◆ 引き算の時間は、人生の「完成」に向かう時間

 

この本の中盤では、残り時間を意識したうえでの人生再設計が語られます。主なポイントは次の通り。

◆ キャリア終盤に求められる役割と使命

◆ 「やらないこと」を決める勇気

◆ 仕事・家族・お金の優先順位を組み替える

◆ 休養と教養は、人生後半の投資である

◆ 自分の時間を取り戻すことが、幸福度を高める

 

本書の後半では、日々の時間をどう使えば充実感が高まるのかが具体的に示されます。主なポイントは以下の通りです。

◆ 1日単位で時間の質を高める意識

◆ 量より「密度」を重視した時間設計

◆ 忙しさ=充実ではないという発想転換

◆ 残り時間を「恐れ」ではなく「資源」として捉える

◆ 幸せとは、残された時間の使い方そのもの

 

この本を読んで強く感じるのは、「人生後半は、消耗戦ではなく創造の時間になる」ということです。引き算の人生とは、諦めることではありません。むしろ、自分にとって本当に大切なものを浮かび上がらせる、極めて主体的で、クリエイティブな営みです。

・忙しさに違和感を覚え始めた方
・キャリアの後半戦をどう生きるか考えたい方
・「このままでいいのか」とふと立ち止まった方

そんな方に、深い示唆と静かな覚悟を与えてくれる一冊です。

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では、今日もハッピーな1日を!【3961日目】