書評ブログ

『定年後の日本人は世界一の楽園を生きる』

「定年後の日本人は世界一の楽園を生きる」――そんな力強いメッセージを込めた一冊があります。

本日紹介するのは、1960年東京都生まれ、同志社大学大学院神学研究科修了後に外務省へ入省ソ連邦解体後のロシア外交を担当し、在ロシア連邦日本国大使館勤務を経て、本省で主任分析官として対ロシア外交の最前線に立った人物です。2002年に背任と偽計業務妨害容疑で逮捕・起訴され、2009年に有罪確定(執行猶予付き)。その後は作家として膨大な著作を発表し続ける知の巨人佐藤優(さとう・まさる)さんが書いたこちらの書籍です。

佐藤優『定年後の日本人は世界一の楽園を生きる』(Hanada新書)

本書は、著者がこれまで上梓した書籍のエッセンスを集め、重要な内容も選択し、それらをコロナ禍後の日本、そして政界が混迷する社会に落とし込んで再解釈したうえで、多くの論考を加えた、これまでの人生の集大成の書です。

本書は以下の8部構成になっています。

1.定年後のマインド「リセット」

2.定年後のおカネ

3.定年後の勉強

4.定年後の仕事

5.定年後の交友関係

6.定年後の隠れ家

7.定年後の家族関係

8.定年後の恋愛・趣味・健康

 

この本の冒頭で著者は、「残された人生をストレスなく生きる方法」および「定年後に最優先すべきことは何か」などを問いかけています。

本書の前半では、「定年後のマインド」「定年後のおカネ」および「定年後の勉強」に焦点を当て、心の持ち方から生活基盤の整え方までを解説しています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 定年後は「リセット」して新しい自分をつくる

◆ お金は「足りるかどうか」ではなく「使い方」で幸福度が変わる

◆ 学び直しは定年後の最大の自己投資である

◆ 知識を広げるより深めることが重要

◆ “遅すぎる” は存在しない、今から始めればいい

 

この本の中盤では、「定年後の仕事」「定年後の交友関係」および「定年後の隠れ家」を取り上げ、社会とのつながり方や人間関係の再構築について述べています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 収入を得る仕事は “無理のない持続” が鍵

◆ 嫌いな人と無理に付き合う必要はない

◆ 信頼できる人との少数精鋭の交友を大切にする

◆ 自分だけの “隠れ家” を持つことで心が安定する

◆ ストレス要因を徹底的に排除する

 

そして本書の後半では、「定年後の家族関係」および「定年後の恋愛・趣味・健康」がテーマとなり、人生の彩りを豊かにするヒントが語られています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 家族関係は“距離感”が最大のポイント

◆ 比較は不幸の源泉である

◆ 恋愛は人生を再び輝かせる力を持つ

◆ 趣味は“深掘り”することで充実感を得られる

◆ 健康こそが“世界一の楽園”を生きる基盤

 

この本の締めくくりとして著者は、「他人と比較してものを考えるのは致命的な習慣である。」というバートランド・ラッセルの言葉を引用・紹介しています。

知の巨人が到達した “定年後こそ楽園” という結論は、多くの日本人にとって勇気と希望を与えてくれるものです。

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では、今日もハッピーな1日を!【3870日目】