書評ブログ

『国民健康保険料が高すぎる! 保険料を下げる10のこと』

「保険料だけでなくさまざまな値上げが続き、気分が暗くなってしまうが、これからも明るくたくましく生きていきたい。そのための最低限の知識と知恵をお伝えするのが本書である。」と述べている本があります。

 

本日紹介するのは、1978年生まれ、「サンデー毎日」記者を経て、2018年よりフリーランスとして活動する、日本文藝家協会会員笹井恵里子さんが書いた、こちらの書籍です。

 

笹井恵里子『国民健康保険料が高すぎる! 保険料を下げる10のこと』(中公新書ラクレ)

 

この本は、著者自身が困って公的医療保険の仕組みを勉強し、専門家らに取材して歩き、3年を経てようやくたどり着いた「保険料を下げる方法」の結論をわかりやすく伝えるための本です。

 

本書は以下の5部構成から成っています。

1.保険料が高い!

2.国保料を下げたい時にやるべき・知るべき「10のこと」

3.本当にあった「差し押さえの事例」

4.本書でしか読めない防衛術8

5.皆保険を残すために、そしてあなたが健康でいられるように

 

この本の冒頭で著者は、「国保料は年々上昇している。上限額は3年連続の値上がりだ。インターネットで国保料を安くするための記事を執筆すると、100万PVを超えるほど多くの人がアクセスしてくれた。皆、困っているのだろう。」と述べています。

 

本書の前半では、「保険料が高い!について以下のポイントを説明しています。

◆ 定年の翌年は保険料が倍額に

◆ 国保には「扶養」の概念がない

◆ FPが勧める「ちょこっと起業」

◆ 所得600万円(年収890万円)で、年88万円の保険料支払いとなる国保

◆ 保険料を何とか払っても病院に行って自己負担分を払うお金がない

 

この本の中盤では、「国保料を下げたい時にやるべき・知るべき10のことおよび「本当にあった差し押さえの事例」について解説しています。主なポイントは次の通りです。

◆ 世帯所得マイナス基礎控除43万円=旧ただし書き所得(保険料算定基礎)

◆ 2方式、3方式、4方式の3種類がある(自治体による保険料算定方法)

◆ 自治体により保険料の格差が大きい

◆「高収入」と「定収入」の家族なら、世帯分離が有利

 

◆ フリーランスは必要経費を正しくしっかり計上

◆「青色申告」で65万円控除を目標に

◆ 職種別国保への加入や法人化を検討する

◆ 生存権を脅かす違法な差し押さえの事例もあり、自治体からの督促は放置しないこと

 

本書の後半では、「本書でしか読めない防衛術8および「皆保険を残すために、そしてあなたが健康でいられるように」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。

◆「無料低額診療所」という存在

◆ 小規模企業共済や iDeCo を活用して所得を下げる

◆ 救急や慢性疾患は、生活習慣でリスクを下げられる

◆ 朝食摂取と毎日8000歩以上歩くと健康になる

 

この本の締めくくりとして著者は、「毎年700~800万円の収入を得ていても、保険料はじめすべての税を支払い、通常の生活費と教育費を引けば、ほぼ手元には残らない。それだけ国保料を含めた税金の負担が重くなっているということだ。」と述べています。

 

あなたも本書を読んで、国民健康保険料が高すぎるカラクリを理解し、対応策を考えてみませんか。

 

ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。

https://www.youtube.com/channel/UCIwJA0CZFgYK1BXrJ7fuKMQ

では、今日もハッピーな1日を!【3608日目】