書評ブログ

『金融地獄を生き抜け: 世界一簡単なお金リテラシーこれだけ』

「世の金融教育では、いちばん重要なことを(あえて?)避けている」「いちばん重要なこととは、たったひとつ。『投資は、インデックス投資信託(とりあえず全世界株式)だけやっていれば十分で、ほかはやらなくてよい』ということです。」と述べている本があります。

 

本日紹介するのは、山形県米沢市出身、京都大学理学部数学科卒、同大学院理学研究科修士課程にて生命保険の研究で修士号を取得、金融庁に入庁、保険・証券・企業会計・銀行等の金融行政に幅広く関わり、京都大学大学院理学研究科博士後期課程を修了し、生命保険の研究で博士号を取得、金融庁を退官後、アクセンチュア等のコンサルティング会社勤務を経て、2021年に生命保険の買取サービスを提供する株式会社ライフシオンを設立、2024年よりマネックスグループ株式会社傘下のマネックスライフセトルメント株式会社にて生命保険買取サービスを提供するとともに、光通信グループの保険事業のアドバイザリーなど、保険・金融コンサルタントとして活動する我妻佳祐さんが書いた、こちらの書籍です。

 

我妻佳祐『金融地獄を生き抜け: 世界一簡単なお金リテラシーこれだけ』(幻冬舎新書)

 

この本は、なぜ投資をする必要があるのか、さまざまな「罠」から自分の身を守るためには何が重要かが身につくために書かれた本です。

 

本書は以下の8部構成から成っています。

1.なぜ金融リテラシーが必要なのか

2.なぜ「投資」が大切なのか

3.騙されないための心得

4.金融サービスの基礎知識

 

5.投資信託と新NISA

6.趣味としての投資

7.ギャンブル性の高い投資

8.何に、いつから、どれだけ投資するか

 

この本の冒頭で著者は、「みなさんが金融トラブルにあうことなく、投資の世界に参加できるようになることを切に願っています。」と述べています。

 

本書の前半では、「なぜ金融リテラシーが必要なのか」および「なぜ投資が大切なのか」ついて以下のポイントを説明していま す。

◆「インデックス投資信託」が本書がおすすめする唯一の投資法

◆ 資産所得を増やすなら、貯蓄より投資

◆ 完全に「ノーリスク」の収入源は存在しない

◆「産めよ増やせよ」「欲しがりません勝つまでは」という戦争の呪縛

 

この本の中盤では、「騙されないための心得」「金融サービスの基礎知識」および「投資信託と新NISA」について解説しています。主なポイントは次の通りです。

◆ 最も危険なのは投資を装った「詐欺」

◆ 投資詐欺の多くは「ポンジ・スキーム」

◆ 何に投資すべきかを考えるなら、第一候補は「労働」

◆ 保険はとりあえず入るなら「共済」

 

◆ クレジットカードは現金よりも安心

◆ リボルビング払いは借金と同じ

◆ インデックス投資信託に負け続けるアクティブ投資信託

◆ 初心者は「つみたて投資枠のインデックス投資信託」の一択

◆ iDeCo の給付金は課税対象になる

 

本書の後半では、「趣味としての投資」「ギャンブル性の高い投資」および「何に、いつから、どれだけ投資するか」ついて説明しています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 個別株投資、とくに非上場株投資はリスクが大きい

◆ 趣味の投資、ギャンブル性の高い投資(FXなど)は避けるべき

◆ 仮想通貨の新参者は「カモ」

◆「投資はインデックス投資信託以外はやらない」と決める

◆ 労働以外の形でも経済に参加する

 

この本で提唱している「インデックス投資信託への投資」は、拙著『定年ひとり起業 マネー編』および『1日1テーマ読むだけでやりたくなる 定年ひとり起業』(ともに自由国民社)にて紹介している長期・分散・積立による外貨建てインデックス投資信託への投資と同じコンセプトで強く共感しました。

 

この本の締めくくりとして著者は、「金融教育で学ぶべきことは、『(全世界株式を基本とした)インデックス投資信託以外の投資は無視してよい』というワンフレーズだけです。」と述べています。

 

あなたも本書を読んで、金融庁出身の生命保険研究の博士、保険・金融コンサルタントが伝授する「世界一簡単な記入リテラシー」を学び、インデックス投資信託へのつみたて投資を始めてみませんか。

 

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では、今日もハッピーな1日を!【3530日目】