ジャーナリスト・鳥越俊太郎が若きビジネスマンに贈る渾身の仕事論が出版されました。本日紹介するのは、鳥越俊太郎さんのこちらの書です。
鳥越俊太郎『君は人生を戦い抜く覚悟ができているか?』(日本実業出版社)
この本は、著者の鳥越俊太郎さん50年のジャーナリストとしての現役生活から生まれたプロの仕事哲学を述べた書です。
とくに以下の3つのモットーを熱く語りかけています。
◆ 覚悟を決めてチャンスをつかむ
◆ 失敗とは潔く向き合う
◆ 迷っているなら流れに乗る
本書は、「鳥越さんにとって仕事とは何ですか?」という、編集者の抽象的な質問が出発点になって生まれました。
鳥越さんは当初、「共感力」について書いてほしいと依頼されたが断わり、「直感力」と「覚悟」について書こう、と決めたそうです。
それは、鳥越さんが仕事の中で、「仕事に必要な力」として、「直感力」と「覚悟」をつねに大切にしてきたからです。
本書は、以下の4部構成から成っています。
1.直感力が仕事をつくる
2.直感力の育て方
3.直感と覚悟で一流の仕事をつかむ
4.君へ-鳥越流 仕事の美学
鳥越さんは、京都大学を卒業後、毎日新聞に入社して記者として経験を積んできますが、転機になったのは入社後約10年立った時に、『サンデー毎日』に異動になったことです。
東京本社社会部という新聞社の花形部署から、傍流と言われる週刊誌部門への異動は、心穏やかではなかったそうですが、「流れ」に任せて異動を承諾したということです。
しかしながら、それを転機に『サンデー毎日』で数々のスクープをものにします。詳細はぜひ本書をお読みいただきたいのですが、それをキッカケに今度はテレビ界へ転身します。
報道番組『ザ・スクープ』のキャスターとしての活躍は皆さんもご存知でしょう。そうしたキャリアを積んでいく過程と心の動きや鳥越さんの哲学が、本書には随所に出てきます。
最も象徴的なのは、著者が「座右の銘」にしている次の言葉です。
「人間、到る所に青山あり」
自分の骨を埋めるところはぢこにでもある、という意味です。「人間」は「世の中」を、「青山」は「お墓」を意味しています。
与えられた場所で精一杯の仕事をすれば道は開ける、ということでしょう。
ノートルダム清心の渡辺和子さんの、「置おかれた場所で咲きなさい」という言葉と通じるかも知れません。
もうひとつ、本書で記述のある、鳥越さんのキャリアで興味深いのは、40歳という転機で、1年間、アメリカへ留学ならぬ「留職」に自ら行ったことです。
「英語力」をつけたい、というのと、現地に住んで「アメリカ」という国を知りたい、というのが動機です。
しかしこれが、その後の仕事の幅を広げ、キャスター鳥越俊太郎の「原点」になった、と言います。
このあたりの詳細は以下の書に詳しく述べられています。
鳥越俊太郎『あめりか記者修業』(中公文庫)
皆さんも人生の「転機」に、直感と覚悟を持って、自らの人生を切り開いて行きませんか。本書は、そうした「生き方のヒント」が満載で、お薦めの一冊です。
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では、今日もハッピーな1日を!