「人間関係、職場・仕事の悩みが消えていく、感情は5秒で整えられる」と説いている本があります。
本日紹介するのは、元トラック運転手で、心理カウンセラーとして5,000回に及ぶ相談件数を持つ鈴木雅幸さんが書いた、こちらの書籍です。
鈴木雅幸『感情は「5秒」で整えられる 一流ビジネスマンが実践 仕事はメンタルで決まる!』(プレジデント社)
この本は、2017年4月27日(木)に駒込駅近くの「ここから書房」のカフェにて開催した「第2回読書交流会」において、参加者の方から推薦していただいて読みました。
その時の「読書交流会」の様子は、こちらです。
この本は、次のような方にお薦めだと、著者は述べています。
◆ 自信が持てずに、もう一歩が踏み出せない人
◆ 劣等感が強く、すぐに人と比べて悩む人
◆ 過去のトラウマにとらわれて行動できない人
◆ 他人からの攻撃をうまくかわせない人
◆ いろいろな葛藤に悩み、いつもモヤモヤしている人
「人はなぜ悩み、落ち込むのか?困難を克服し、挫折から立ち直るにはどうすればいいのか?」そのカギとも言えるものが、5,000回に及ぶ相談から見えてきた、と著者は言います。
その答えは「感情」にあり、悲しい、苦しい、怖い、寂しい、いらだち、無力感、絶望感、・・・など、こうした不安定な感情が整うのに要する時間は意外に短く、5秒もあればガラッと変わる、と本書では述べています。
そして、感情が整うためには、ものごとに対する自分の捉え方に気づくことがカギで、捉え方が変わった瞬間に、不安定だった感情が瞬時に安定するのです。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.人間関係は感情のコントロールで決まる!
2.自分に自信がつけばマイナスの感情もうまく整う
3.失敗が怖くなくなるメンタル強化・7つの法則
4.自分を好きになれば、心は常にプラスの感情で満たされる
5.葛藤を乗り越えて、心を軽くする感情の整え方
この本の冒頭で著者は、「人と人というものは、言っていることや行っていることよりも、それをどんな感情で表しているのかというフィーリングのほうが、相手には強く伝わってしまう」と述べています。
つまり、伝えるときの自分自身の心が喜びで満たされていると、その心地良いフィーリングが相手に伝わっていきます。そのメッセージを受け取った相手も心地良さを感じ、相手の言うことを素直に(心地良く)聞ける、ということです。
したがって、相手が心を開ける状態にするには、まず自分が自分のことを好きになり、喜びや感動、感謝といった心地良い感情を増やすよう心がけることが大切で、そのために効果的な方法を3つ、本書では提示しています。
1.自分ひとりのときに、できるだけ自分の好きなこと、楽しいと感じること、感動することをして過ごす
2.そうした時間を過ごして得た心地良さを持って、人と接する
3.すでに心地良い感情を持っている人とできるだけ接するようにする
以上から分かるように、心の中にある快や不快の感情は、どんなにとりつくろっても相手の心に伝わるのです。
次に著者は、経営哲学の神様、P.F.ドラッカーの次の面白い指摘を紹介しています。
「自分の弱みを人並みのところまで持っていくには、自分の強みを伸ばすよりも何倍もの労力を必要とする。だから、自己の強みを伸ばすことに、努力とエネルギーを集中させるべきだ」
すなわち、強み、長所、自分の得意なことを見つけ伸ばすほうが、はるかに少ない労力で、自己実現が可能になる、と本書では述べています。
ここまでの本書の前半、とくに最初の部分に私は深い感銘を受けましたが、続く記述の中でも、心に響く名言や素晴らしい言葉があるので、以下に紹介します。
◆ 人は基本的には自分自身に最も興味・関心がある
◆ 人は基本的には自分(内面)を他人に変えられることに脅威を感じる
◆ 過去に起きた出来事を変えることはできない
◆ この世界には人間の努力ではどうしようもない出来事がある
◆ 人の心を変えることはできない、変えられるのは自分自身だけ
◆ 揺るがない原則に従い信念を持って判断すれば、その言動は周囲の人たちの心や環境にまで影響を及ぼす
◆ 愛される人は、どんな相手にも態度を変えず、一貫した言動で接している
◆ 繰り返し学び続けることが、ものごとをマスターしていく王道になる
◆ あなたの中に内在している力を信じてください、信じるということにこそ無限の力がある
◆ 毎日少しずつ・・・・が積み重なるからこそ大きな結果につながっていく
◆ 高い理想を掲げて挫折してしまうというのは、自分で目の前に1000枚のお皿を積み上げているようなもの
◆ 自分を変えるために「行動」を起こすことで、私たちは自己イメージを変えることができる
◆ 行動するたびに新たな「経験値」が得られる
◆ 目標を達成するためには、①意欲、②能力、③ものごとの捉え方、の3つがうまく噛み合うことが必要
◆ 意欲が続かないといって悩むのは、200歳まで人が生きられないことを悩むようなもの
◆ 能力とは、自分と社会を気持ちよくつなぐ架け橋(お金になるものだけが能力ではない)
◆ 不安に襲われたときは「これは自分が前に進めるかどうか試されているのだ」と考えるようにする
◆ やりたいことに没頭すれば、自然体になり、本来の実力が発揮できる
◆ 自分を好きな人の心というのは、非常に安定していて、静かな湖面のように穏やかな状態
◆ ものごとを多面的に捉える習慣をつけること、ものの見方や考え方は一つではなく、人の数だけある
◆ 「正しいか正しくないか」だけでなく、「好きか嫌いか」、「合うか合わないか」も捉え方に加えてみる
さらに、人は何を思い考えているかで人生が全然、違ってくるので、悩んでいても笑おうと著者は呼び掛けます。実際、「笑い」にはさまざまな効用があります。例えば、笑いが多いと、次のようになります。
◆ 心身ともに健康になります
◆ 脳が活性化して、肯定的な思考になってきます
◆ アイデアが生まれやすくなります
◆ 性格も明るくなって、悩みにくくなります
◆ 楽しい仲間が集まってきます
◆ 人生が楽しくなります
◆ 自分が幸せだと思うようになってきます
あなたも本書を読んで、「人間関係、職場・仕事の悩みが消えていく」ための、多面的な捉え方をする習慣を身につけてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を