「社会人のノート術は学生のノート術とはまったく違います」と指摘している本があります。
本日紹介するのは、花王株式会社に勤務しながら様々なプロジェクトのリーダーとして他社とのコラボレーションなどを手がけ、社外の社会人向け勉強会、交流会も多数、主催してきた美崎栄一郎さんが書いた、こちらの書籍です。
美崎栄一郎『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』(Nanaブックス)
この本は、ノートの使い方を工夫して仕事の生産性を上げる方法を紹介してくれる書です。
本書の冒頭で著者は、仕事を積極的にきちんと「記録」して、経験を貯金している人は、経験により獲得した知識を「経験知」にして、自らの成長にダイレクトに繋げられる、と述べています。
多くのビジネスパーソンが仕事を「記録」していないことから、経験が成果に繋がり報酬を変えていく、ということができずにいる、と著者は言います。
この本には、ノートとデジタルツールを組み合わせて仕事を「記録」するノウハウが記されています。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.ノートは仕事でどう使うのか?
2.仕事ノートの選び方・使い方
3.ノートを使った仕事術
4.ノートを使った時間管理術
5.自己投資のためのノート術
6.デジタルを使ったノート術
7.仕事ノートに使うお勧め文房具
「ノートは仕事でどう使うか」という問いに対して、本書で著者の美崎さんが薦めているのは、以下の3冊(3種類)のノートを使い分けることです。
◆ メモノート
◆ 母艦ノート
◆ スケジュールノート
この3冊に付箋を組み合わせて活用するのが著者のスタイルだ、ということです。この「三冊ノート術」は、美崎さんが試行錯誤の上にたどり着いた方法だ、と言います。
まず、いつでもどこでも、思いつきを拾ってメモするのが「メモノート」です。文庫サイズのA6や、その半分の大きさのA7サイズが適しています。
断片メモやキーワードなどをメモしておきます。また「メモノート」は、タスク管理とアイデア出しにも使えます。
次に、情報の基地となる「母艦ノート」ですが、こちらは最終的にPCでまとめて文章にアウトプットするための下書きという用途が多いと思われます。
「母艦ノート」は、仕事で使うメインのノートで、情報はすべてここに集約し、アウトプットすることを前提に記録しておくと効率がよくなります。
つまり、「メモノート」で断片メモを拾い、母艦ノートで育て、PCで文書にまとめてアウトプットする「流れ」を、つねに念頭に入れておくことが大切です。
さらに三つ目のノートは「スケジュールノート」で、これは「母艦ノート」とセットで使い、つねにスケジュールをチェックしながら仕事を進めるのが基本です。
以上のように、著者が提唱する「三冊ノート仕事術」は、3冊のノートを連動させて仕事を進めることになります。
本書では続いて、仕事ノートの選び方および基本的な使い方や、実際にプロジェクトの進行管理などにノートをどう使うかを述べています。
さらに、時間管理術や自己投資のためのノート術などが本の中盤で紹介されています。
本書の最後の部分では、i Pod や i Phone、グーグルなどのデジタルツールを活用したノート術、および仕事やプライベートでも使えるお勧めツール(文房具)が写真入りで紹介されていて参考になります。
あなたも本書を読んで、仕事を効率的に進め、且つ「経験知」を蓄積できる「ノート術」を学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を