書評ブログ

『最終結論「発酵食品」の奇跡』

「私はこれまで、専門分野である発酵についてさまざまな調査、研究をしてきたのであるが、そこには不思議な話や奇妙な現象、不可解な謎が常につきまとっていることに気付いた。」と述べている本があります。

 

本日紹介するのは、1943年福島県の酒造家に生まれ、現在は東京農業大学名誉教授(専攻は醸造学、発行額)、鹿児島大学、福島大学、石川県立大学などの客員教授、NPO法人発酵文化推進機構理事長小泉武夫さんが書いた、こちらの書籍です。

 

小泉武夫『最終結論「発酵食品」の奇跡』(文藝春秋)

 

この本は、実際に小泉武夫さんが発酵の現場に足を運んで、思わず仰天した「奇跡の発酵食品」の中から絞りに絞った17品目を紹介している本です。

 

本書は以下の17品目の紹介から成っています。

1.「アケビの熟れずし」という新奇

2.「長意吉麻呂」という鬼才

3.「なまぐさごうこ」という執着

4.「紙餅」という賢食

 

5.「口噛み酒」という執念

6.「毒消し」という奇跡

7.「固体発酵」という妙技

8.「豆味噌」という異才

 

9.「メコン流域」という牙城

10.「知られざる発酵」という衝撃

11.「発酵肉」という鮮烈

12.「麹」という一徹

 

13.「乳の酒」という珍奇

14.「臭い魚」という極道

15.「悠久の発酵食品」という浪漫」

16.「発酵豆腐」という出色

17.「塩辛」という秀逸

 

この本の冒頭で著者は、実地検証の状況と、そこで得られた知見からは、発酵を通して人間の知恵と発想がいかに深いものであるかを読み取ることができる、と述べています。

 

本書の各品目紹介には、写真、現地の地図、歴史、および著者が実際に体験した知見が分かりやすく説明されており、読みごたえがあります。

 

この本の締めくくりとして著者は、「発酵学を学び、そして教えてきて50年が経った。これまでずいぶんと日本国内や海外に足を運んで発酵食品を調査し、食べてもきた。」「しかし、どうしても心に残って忘れがたい発酵食品の思い出やエピソードは、敢えて心の中に仕舞い込んでおいたり、ノートに封じ込めたりして、然るべきときに私のライフワークの最終章として発表しようと計画していたのである。」と述べています。

 

あなたも本書を読んで、「発酵食品の世界はこんなに奥が深く、またこんなに驚くべきことがあったのか」と、新鮮な知識を汲み取ってみませんか。

 

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では、今日もハッピーな1日を!【3631日目】