「母が語りかけてくれた言葉は、時を経ても心の中で生き続ける。」― 歌手、女優、木版画家として長年活躍してきたジュディ・オングさんが、母親との思い出や心に残る言葉を振り返り、人生を豊かに生きるための大切な教えを綴った本があります。

本日紹介するのは、台湾に生まれ、3歳で来日、11歳で日米合作映画『大津波』に出演してデビュー。16歳で歌手デビューし、1979年には『魅せられて』が200万枚の大ヒットを記録して日本レコード大賞を受賞。歌手、女優、木版画家として幅広く活動する一方、ワールド・ビジョン・ジャパンの親善大使、ポリオ根絶大使、介助犬サポート大使なども務めるジュディ・オングさんが著した、こちらの書籍です。

ジュディ・オング『ジュディ&マミー』(リベラル社)

人生を振り返ったとき、両親から言われた何気ない言葉が、心の中に残っていることがあります。子どもの頃には、その意味がよく分からなかった言葉も、大人になり、さまざまな経験を重ねることで、深い意味を持つようになるものです。

本書は、ジュディ・オングさんが母親である「マミー」との思い出を、39のエピソードとして綴った作品です。

歌手生活60周年を記念して刊行され、日本語と台湾華語を見開きで掲載するという、ユニークな構成になっています。

左ページには日本語、右ページには台湾華語が並び、温かみのあるイラストとともに、母娘の交流が描かれています。

ジュディさんは、3歳で台湾から日本に移り住み、幼い頃から異なる文化や言葉に触れながら成長しました。そうした環境の中で、母親が語りかけてくれた言葉や、日常生活で教えてくれたことが、人生の大切な指針になってきたのでしょう。

本書で描かれるのは、特別な出来事ばかりではありません。こたつを囲む時間、朝ごはんの風景、母親の口ぐせ、子どもへの励ましなど、誰もが経験したことのあるような日常の一場面です。

しかし、その何気ない出来事の中に、人を思いやる心、感謝する気持ち、自分で考える姿勢、困難を乗り越える力など、人生にとって大切な教えが込められています。

本書は、年齢ごとの39の「たからもの」から成っています。

1.マミーの口ぐせ
2.こたつ
3.あさごはん
4.花びらのキッス
5.ほめてあげましたか?

6.マミーのうそ
7.あしたはもっとたのしいことがありますように
8.がまん
9.かんがえなさい
10.スポンジ

11.みぎとひだり
12.ママキープ
13.家出
14.とりの目
15.ごめんなさい もうひとつの意味

16.ごめんなさい
17.けいけんは ざいさん
18.ソァソァキー
19.すなおなことば
20.やってみなければわからない

21.きめたんでしょ
22.羽
23.しあわせとふしあわせ
24.ことばはキャッチボール
25.しあわせのボーナス

26.マミーはだいち
27.わたしは風
28.いいとこどり
29.つみ木
30.ありがとう

31.第2の矢
32.きょうはかえりなさい
33.いぬのおかあさん
34.たからさがし
35.かべ

36.ゆずらなくていい
37.生きる
38.てんごくへのおよめいり
39.人生のカーテン

 

本書の前半では、幼い頃の母親との思い出や、家庭で育まれた価値観について、以下のポイントを説明しています。

◆ 母親の何気ない口ぐせが、子どもの心に長く残る

◆ こたつや朝ごはんなど、日常の風景が温かな家族の記憶になる

◆ 子どもへの愛情は、言葉だけでなく日々の行動を通じても伝わる

◆ 「がまん」や「かんがえなさい」から、人生の基本姿勢を学ぶ

◆ 幼い頃の体験や母親の教えが、その後の生き方を支える

 

この本の中盤では、成長する中で母親から学んだ人生の智慧について解説しています。主なポイントは次の通り。

◆「けいけんは ざいさん」から、失敗や挑戦の価値を考える

◆「やってみなければわからない」が、新しいことへの挑戦を後押しする

◆「ごめんなさい」や「すなおなことば」に、人間関係を豊かにするヒントがある

◆「ことばはキャッチボール」から、相手を思いやる対話の大切さを学ぶ

◆「しあわせとふしあわせ」を通じて、人生の出来事の受け止め方を考える

 

本書の後半では、母親への感謝と、人生を豊かに生きるための考え方について考察・提言しています。主なポイントは以下の通りです。

◆「ありがとう」の言葉に、親子の絆と感謝が込められている

◆「マミーはだいち」「わたしは風」から、母娘の関係を見つめ直す

◆「かべ」や「ゆずらなくていい」から、自分らしく生きる姿勢を考える

◆「生きる」「てんごくへのおよめいり」に、人生の終盤への思いがにじむ

◆「人生のカーテン」を通じて、人生の有限性と受け継がれる愛情を考える

 

本書を読んで最も印象に残ったのは、母親の何気ない言葉が、人生を支える大切な財産になるという点です。

とくに「けいけんは ざいさん」「やってみなければわからない」「ことばはキャッチボール」という言葉には、仕事にも人生にも通じる普遍的な智慧を感じます。

また、日本語と台湾華語の両方で綴られていることも、本書の魅力です。国や文化、世代を超えて、家族の愛情や人生の教えを受け継いでいこうという思いが伝わってきます。

人生100年時代には、仕事やお金、健康だけでなく、家族とのつながりや、大切な人から受け継いだ価値観を振り返ることも重要でしょう。

「人生の豊かさは、日常の小さな思い出や、大切な人から受け取った言葉の中にある。」
母親との思い出を振り返りたい人、家族への感謝を伝えたい人、そして人生を豊かにする智慧に触れたい人に、ぜひ読んでほしい一冊です。

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では、今日もハッピーな1日を!【4249日目】