インターネットが発達し、スマートフォンやパソコンがあれば、いつでもどこでも簡単に情報を入手できるようになった中で、「いろいろな情報に接しているけれども、上手く活用できていないなあ」と感じている人が増えています。
本日紹介するのは、テレビ番組のニュース解説が「分かりやすい!」と人気の池上彰さんが書いた、こちらの新刊新書です。
池上彰『情報を活かす力』(PHPビジネス新書)
この本は、元NHK記者の著者が体得した、以下のような「池上流・知的生産術」を大公開したものです。
◆ 新聞・本の読み方
◆ ネットの使い方
◆ 切り抜きの整理法
◆ 文章・図解のコツ
池上さんの情報インプットおよびアウトプットは、NHK時代に担当していた『NHK週刊こどもニュース』を担当していた時の経験がベースになっています。
毎週土曜日の夕方放送のこの番組で、一週間のニュースをまとめて、子どもにわかりやすく伝えるという番組でしたので、国内外のどんな大きなニュースを選び、それをどう料理すれば、テレビを見ている子どもたちにわかってもらえるか、を池上さんはつねに考えていた、と言います。
子どもたちの「素朴な疑問」にいかに答えるか、意外とわかったつもりになっていたことが多く、ほんとうにニュースの本質を理解し、わかりやすい表現でアウトプットすることの難しさを痛感した、と著者は述べています。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.情報活用力をいかに高めるか
2.私の情報収集術
3.私の取材・インタビュー術
4.私の情報整理術
5.私の読書術
6.私のニュースの読み解き方
7.私の情報発信術
本書の冒頭で著者は、「アウトプットを意識してインプットする」ことで、初めて自分の頭の中で整理されて身になる、と述べています。
また多くの現代人に「デジタルデトックス」という、一定期間、インターネットにつながるデジタル機器をあえて使わないようにすることが必要だ、と提唱しています。
それは、「自分の頭で考える時間」を意図的につくる、ということで、人気の社会派ブロガー・ちきりんさんも同じことを主張しています。
また、本書で続けて公開されている池上さんの情報収集術などは、とくにテレビ、新聞などからのインプット法や整理法は、まさにプロの技術で具体的なノウハウが実践的ですぐに役立ちます。
本書の中で私がとくに興味を持ったのが中盤に記載された、「私の読書術」で、日々リアルの大手書店めぐりをして本との出会いを大切にしたり、そのジャンルの「定本」を見つける、など私の「多読法」と共通する部分が満載でした。
本書の最後に述べられている「情報発信術」はまさに、著者の池上さんの真骨頂があらわれている部分で、「相手への想像力を働かせ、わかりやすい説明の工夫をする」というのは、コミュニケーションの原点だ、と感じて、参考になりました。
あなたも本書を読んで、「情報を活かす力」を身につけてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を